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公開日:2025.09.25

ジョグしながら、ごみ拾い?
忠生で 若者支援の思い抱え

  • 8月末に行われたプロギングの参加者ら。後方・左から2人目が宇野さん

 忠生公園(忠生)周辺でジョギングしながら、ごみ拾いするスウェーデン生まれの「プロギング」という活動が行われている。昨年12月から月に1回程度の割合で実施されているもので、主催者には孤立感や生きづらさを感じている若者の支援につなげたいという思いがある。

 「ここにも落ちている」「たくさん拾えた?グッジョブ」――。8月末に忠生公園周辺で行われたプロギング。高校生から50代の男女が集まり、走ってはごみを拾う催しを楽しんだ。初対面同士、当初は緊張した顔が見られたものの、徐々に参加者間では会話が生まれ、ごみを拾った人には「グッジョブ」という声がおくられた。

 主催したのは木曽東に住む宇野敬さんがリーダーを務める市民団体「町田emo(エモ)プロジェクト」。人や自然などを通じたコミュニケーションを楽しむグループとして昨夏立ち上がり、昨年12月から月1回程度のペースでプロギング企画を実施してきた。

 宇野さんは「プロギングは街をきれいにし、身体を動かす爽快感を得られるもの。仲間と喜びを分かち合うことで心地よさが広がるのではないでしょうか」と笑顔をみせる。

「経験伝えたい」

 宇野さんたちがプロギングを企画した背景にあるのが、孤立感や生きづらさを感じている若者を支援したいという思い。今年50歳になった宇野さんが節目の年を迎え、「人生の折り返し。これからは本当にやりたいことに取り組んでいければ」と考えた末の決断だったという。

 自身、幼少期から「まわりと違う」と思うことが多く、生きづらさを感じてきたが、高校時代に父親に勧められ向かった小笠原諸島で大自然に魅了され、視野が広がるとまわりが気にならなくなったという。「小笠原での経験以来、草花などの自然のことについて没頭するようになり、まわりのことが気にならなくなった。だからこそ、同じように悩む若者にも何か夢中になることを見つけてもらいたいと思う。その手伝いができれば」と話す。

 新しい道を模索するなか、仲間とも出会い、一緒に団体を立ち上げ、まず始めたプロギングは悩みをもつ若者対象の催しとはせずに地域に団体のことを知ってもらうことを第一にしたという。参加者らの人のつながりから、口コミなどによって徐々に悩みをもつ若者が集まるようになればと考えている。

 「来年4月には団体を法人化させ、本格的に若者支援にあたっていきたいと考えています」と宇野さん。今後は自然観察会や農業体験の企画なども実施していきたいといい、「活動を通じて、『一人じゃない』と感じられる地域社会の実現を目指していきたい。若者が自分らしく過ごせる場を生んでいければ」と話している。

次回は10月19日

 次回のプロギングは10月19日(日)、忠生公園周辺で実施予定という。問い合わせは町田emoプロジェクトinfo@emo.cloudまで。

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