一般社団法人日本修斗協会の副会長で、片倉町で輸入家具専門店を営む 横山 忠志(ただし)さん 相模原市在住 58歳
続ける姿 見せていく
○…初代「タイガーマスク」の佐山聡氏に師事し、総合格闘技が始まった頃の格闘団体「修斗(しゅうと)」第一世代を経験した。現在も協会の運営、プロの審判員として貢献する。一方で、本業は欧米のアンティークを輸入販売する家具店の代表。国道16号沿いの店舗には、年に4度オランダから買い付けた商品が所狭しと並ぶ。「古い家具は次の使い手に渡すことのできる資源」
○…大学生時代に空手で活躍していたために、佐山氏に声をかけられた。生家は家具屋を営んでいたことから、卒業後は家具メーカーに勤務。毎日13時間以上働きつつも、寮ではサンドバックを叩き、休日は試合にも出場した。しかし、輸入家具の歴史を知りたいと26歳でオランダに単身移住。格闘技は「続けるつもりはなかった」というが、現地のプロに声をかけられた。用心棒からサラリーマンまであらゆる職業の人が集まるジムで再び体を動かし始めた。
○…週末には、隣国のベルギーやルクセンブルクに行き、日常的に開催されるフリーマーケットのような場で販売される家具を見て回った。安価な木材が出回る前の質の良い木材で作られた、「100年もの」との出会いもあった。大量生産ができるようデザインされた現代の家具と比較すると、手間のかかった彫刻が施されたものも多い。使い捨てではなく、長く使う習慣は、西洋ならではと感じたそう。
○…格闘技は体への負担が大きいスポーツだが、オランダの友人は70歳を超えてもまだ「一生続ける」という。総合格闘技では、若い選手が引退後社会人として生活を送ることが難しい場合もある。「自分が生きた証」という格闘技。若手を支援しつつ彼らにそれを続ける自分の姿を見せていきたいとしている。
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