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公開日:2024.11.28

八王子市
市民栄誉章を授与
高市さんと澤井さんに

  • (左から)市民栄誉章を授与された澤井さんと高市さん、初宿市長。高市さんが首にかけているのは、授与者への記念品・多摩織のストール

  • 多摩産材を用いてつくられた市民栄誉章の顕彰状

 八王子市は11月21日、パリ2024オリンピックの柔道混合団体で銀メダルを獲得した高市未来(たかいちみく)さん(30)と、多摩織の伝統工芸士である澤井伸さん(74)に市民栄誉章を授与した。

 市民栄誉章は、市民のふるさと意識醸成を目的に、市民生活に明るい希望を与え、八王子市の名を高めた人に贈られるもの。今回は2016年以来8年ぶりに、2人に授与された。

パリで銀に貢献

 高市さんは、八王子市出身。小学2年生のときに高尾警察署で柔道を始め、リオ・東京・パリと3大会連続でオリンピックに出場。今夏行われたパリ大会では、混合団体銀メダル獲得に貢献した。先月、現役引退を発表しており、今後は所属先であるコマツで女子柔道コーチに就任し、後輩の指導にあたる予定だという。

多摩織の伝道師

 澤井さんは、八王子などに伝わる技法「多摩織」の伝統工芸士。貴重な文化の伝承とともに、新たな織物の創作に取り組んでいる。八王子在住。10月1日には東京都から「名誉都民」の称号が贈られており、市によると「八王子市民で初めて」という。有限会社澤井織物工場の代表取締役社長を務めており、多摩織伝統工芸士会会長、八王子織物工業組合副理事長も務めている。

 21日に八王子市役所で行われた顕彰式では、初宿和夫市長が「スポーツと伝統文化の分野で八王子市を広く知らしめてくれた。市民を代表して感謝したい」と2人をたたえた。

 高市さんは「個人戦ではメダルを獲得することができなかったが、挑戦した道のりが私にとって素晴らしい経験だった」とあいさつ。澤井さんは自社製品の技術を海外の企業に提供したことにも触れ、「これからも織物を頑張っていきたい」と志を語った。

 2人には、多摩産材でつくられた顕彰状が手渡された。また記念品として、高市さんは、澤井さんが手がけたシルク100%の風通織ストールが、澤井さんには八王子産材の杉でつくられた椅子が贈られた。

高市さん、母校にも

 高市さんは顕彰式に先立ち、母校の市立上壱分方小学校を訪問。パリ五輪の報告や児童らと交流を深め、校歌も斉唱した。

 八王子市では2016年に、市出身でリオ五輪・女子柔道銅メダリストの中村美里選手に初めて市民栄誉章を授与している。

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