ＪＡＸＡ宇宙飛行士の金井宣茂さんを招いた特別講演会が10月26日に京王プラザホテル八王子で開かれ、市内の小中学生３３０人が宇宙飛行士の仕事内容や国際宇宙ステーション（ＩＳＳ）での生活など金井さんの実体験に基づいた貴重な話に聞き入った。

　講演会は、市教育委員会と東京八王子プロバスクラブ（持田律三会長）が中心となりＪＡＸＡ宇宙教育センターらと協力して開催してきた科学工作教室「八王子『宇宙の学校』」が、開校15周年を迎えたことを記念して催されたもの。多数の応募の中から抽選で選ばれた小中学生が参加した。

　金井さんは２０１７年12月から18年６月にかけてＩＳＳに滞在した宇宙飛行士。講演では宇宙飛行士になるまでの経緯や訓練、ＩＳＳで行った宇宙実験や生活などを紹介。「夢や目標を見つけて、実現のために色々なことに挑戦したり、自分と違う考え方を持った人の意見を聞いてほしい。困った時には周囲に手助けを求め、逆に周りの人の夢や目標を応援しよう」と呼びかけた。

　質問タイムも設けられ、「宇宙人はいると思いますか」「宇宙ごみがＩＳＳに当たったらどうなるの」などの問いに、金井さんがやさしく丁寧に回答した。参加した中学１年生は「実際に宇宙へ行った人の体験談が聞けて知識が広がった」とうれしそうに話した。

プロバスも30周年

　子どもたちが退場した後、同所で東京八王子プロバスクラブの創立30周年記念式典が催された。

　関係者や来賓など１２０人が出席して30年の活動を振り返り、持田会長が感謝のあいさつを述べた。クラブメンバーからなる合唱団「シニアダンディーズ」も歌声を披露して節目を祝った。