タブレット端末を使う授業を始めた子どもたちの健康を守る体操などを提案した 永吉 英記さん 日野市在住 50歳
「現場第一」 課題へ挑む
○…国士舘大学の教授。多摩市教育委員会の相談を受け、所属する大学の研究グループ仲間と取り組みを進めた。アンケート結果からタブレット端末などを使った授業では目が疲れ、首肩のこりが発生していることを実感。問題解決につながるトレーニング法などを提案し、「他市などからも問い合わせがあったそう。広く活用されれば」。地域への協力で得た知識は研究者としての財産になると考える。
○…普段は学生に対して講義する毎日。一方で多摩にとって欠かせない存在となっている。市から高齢者への運動指導を任され、教え子である大学生と子どもたちに対して専門とする野外教育にあたることなども。気づけば多摩の課題解決に20年近く取りかかっている。守備範囲が広く、現在は「何でも屋」状態。それでも、現場第一に課題と向きあえるのは感謝の気持ちしかない。
○…幼い頃は自然豊かな多摩ニュータウンを舞台に遊びまわった。ただ当時は街の開発が急速に進んだ時代。緑に囲まれた遊び場がコンクリートに変わっていく場面に何度も出くわしたという。「開発することだけが本当に正しいのか」。そんな疑問を抱くのに時間はかからなかった。留学したアフリカの街のように「自然のなかでの生活では人々は助けあうのに」。そんな視点を持ち続けてきた。
○…提案した体操などは来年度から市内小中学校で取り入れられていく予定。子どもたちが端末操作の練習を兼ねて観覧できるように動画でもみられるようにした。「子どもたちや学生が成長する姿をみるのがやはり、うれしいですよ」。様々な現場で実践を積み、自身も未だ成長中。その経験を地域に還元する使命をもち、あすも現場へ向かう。
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