日本マスターズ水泳長距離大会 800m自由形70〜74歳の部で優勝した 手中 正さん 中央在住 71歳
好きだから続けられる
○…仕事に余裕ができた50代で本格的に水泳を始め、52歳からスポーツクラブの友人らと共に、年齢別の水泳大会への出場を始めた。当初は短距離に出場していたが記録が伸びず、表彰台は夢。それなら、と距離を伸ばして長距離に転向すると驚くほどタイムが伸びた。先日町田市で行われた大会でも800m自由形70〜74歳の部で優勝。出場9選手中、唯一の12分台を記録した。ただ、先月に肋骨を痛めた影響で練習が出来ず、「タイムには納得できていません」と苦笑い。
○…東京都出身。海と川に囲まれた伊豆に疎開したことで、泳ぐのが大好きになった。「休みになると一日中、海や川で遊ぶのが楽しくて。常に日焼けして真っ黒でした」。その気持ちを今も忘れず、泳ぐことを心から楽しんでいる。「どうしたら早く泳げるか、いかに無駄をそぎ落とせるか。実は頭を使ってます」と微笑む。今では、タイムや食べた物などを毎日スマートフォンに登録。何を食べた日が調子が良かったかなど、データ収集も欠かさない。
○…大山の宮大工棟梁として活躍した「手中明王太郎」の子孫である奥様と34歳で結婚。苗字を継いだことで郷土史に興味を持った。働きながら時間を見つけて国会図書館などにも足繁く通い、遠い祖先の姿に思いを馳せた。興味が高じて、1996年には手中明王太郎が手掛けた神輿をまとめた「神輿と明王太郎」という資料本も東京芸術から出版した。「中には織田信長の時代の神輿もあって。タイムスリップしたような感覚を味わいました」
○…2002年からは、世界水泳連盟が主催する世界大会にも出場を続けている。この時ばかりは、画家でもある奥様も絵画のモチーフ探しとして同行。2人での海外旅行を楽しんでいる。「いつかは世界の頂点に立ってみたい。そのためには練習を欠かさず、泳ぎ続けることが大事ですよね」。大きな夢に向け、今日もプールに通う。
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