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大和 人物風土記

公開日:2017.08.04

バンコクに生息するオオトカゲの写真を撮り続け、シリウスで写真展を行った
千葉 康夫さん
中央林間在住 77歳

トカゲ愛がとまらない

 ○…シリウスでオオトカゲの写真展「ルンピニ公園の奇蹟」を開催、5日間で約1200人が来場した。展示では子どもが見やすいよう低い場所に展示したほか、一部の作品は床に置き、持てるよう工夫した。「『ママみてみてー』と写真を持ってはしゃぐ姿を見て『やった』と思った」としてやったりの笑顔を浮かべた。

 ○…オオトカゲとの出会いは、2003年頃。定年退職後、夫婦で1年の半分を過ごすタイのバンコクで、公園を歩いていると水辺から土手にあがるワニのような巨大トカゲを見た。爬虫類は苦手で、「今でも蛇を見たら寝付けない」が、オオトカゲには魅力を感じた。「そこはトカゲがいるのが日常。木の上で、だら〜んと昼寝していたりするのが可愛くて」。以来、その姿をカメラに収め続けている。

 ○…東京生まれ。幼少時代は野球が大好きだった。当時活躍していた同じ苗字で巨人の伝説的二塁手・千葉茂選手に憧れ、背番号は3。後楽園で行われた日本初のナイター公開練習も見た。大学で月刊誌の編集に携わって雑誌の面白さを知り、卒業後は学研の編集者に。幼稚園・保育園の先生向け雑誌「ピコロ」の創刊号では、「お辞儀の仕方」を特集し反響を呼んだ。「『よくこの企画をやってくれた』と専門家に評価され嬉しかった。毎日仕事が楽しくて楽しくて。本当にいい仕事に恵まれたなと思う」。仕事の話になると目の輝きは一段と増し、話は尽きない。

 ○…バンコクの目まぐるしい街の変化が面白く、今はもう日本の方が「仮住まい」の感覚。再び10月にオオトカゲの住む街へ発つ。「残念なことに、現地でオオトカゲは縁起の良くない迷信があるため、実は忌み嫌われている。なので多くの人に共生の様子を知ってもらい、観光資源として大事にされてほしい」。ダンディーな風貌だが、オオトカゲへの思いは少年のよう。「ずっと元気でトカゲと遊んでいたい…」と愛おしそうに呟いた。

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