千本桜商店会の会長を務める 篠崎 晴美さん 福田在住 78歳
千本桜を見守る好々爺
○…千本桜の住民から集めた言葉で紡いだ千本桜の歌。歌詞には、「住むには最高のところ」と自慢する、季節ごとに表情を変えていく引地川沿いの桜の散歩道の様子が盛り込まれた。歌詞の風景を、未来を担う子どもたちに残すため、長年に渡り自治会と協力し、桜を守る会を作り、景観保全のための地区計画を締結するなど整備に尽力してきた。
○…横浜の生まれ。「だるま薬局」の系列店として開業したのが最初。千本桜地区の分譲が始まった30年ほど前に移り住んだ。「生鮮産品を扱う店があって、パーマ屋さんがあって、郵便局、病院、と一通り揃っていて、市内でも流行った商店街の一つだった。綾瀬の方からお客さんが来てくれてね」と懐かしそうに振り返った。商店会ではじめた桜祭り。テレビの取材もあり、「千本桜」は一躍全国区に。行列のできるお店もあったという。
○…商店会長歴はすでに20年以上。当時30店以上が軒を連ねた商店会も今や7店を残すのみ。往時の賑わいは、高座渋谷駅前の再開発に伴い、”坂の上”へと移った。今では、75歳以上の高齢者が400人暮らす地域のため、経験とアイデアをフル活用する。自治会と連携し、4年前に空き店舗を利用したふれあいサロンは、県の「未病改善」の取り組みとして支援を受けた。今では地域の高齢者の居場所として重宝されている。
○…「商売が趣味、というより道楽。道楽はお金かかるよぉ。トイレットペーパー1個のお客さんに30分だからね」と優しく笑う。商店街の存続や商売の継続は、決して綺麗ごとではない。しかし、地域の高齢者の事を考え、「生涯現役」を貫くつもりだ。商店街が「消店街」にならないように。
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