大和 経済
公開日:2022.02.18
一人前を「当たり前」に
今回の表彰を受け取る際、先々代の社長が昨年亡くなる前日に商工会議所を訪れ「経営の効率化が良くなり、利益が出るようになった」と言い残したことを聞いた。「初めて知りました」と感慨深げに笑みを浮かべた。
祖父が創業、父がグループ会社の社長を務める電気機器の製造会社。現在は電力や上下水道などインフラ関係の制御盤から省エネシステムの製造・販売などを手掛ける。自身は「社業には興味が持てなかった」と美大に進学。卒業後はデザイン事務所へ就職した。しかしデザインの仕事に携わって「企業をデザインすることに相通じるものを感じた」と初めて社業に興味が沸いた。
常務時代、管理職の育成が必須と自身が先頭に立ち、幹部の社員教育に力を入れた。半年間に及ぶ厳しい研修に「抵抗もあったが、誰一人脱落せずついてきてくれた。当時のメンバーらが部長となり会社を支えてくれている」と目を細めた。
今年の6月で社長就任10年。当時誘われて始めた詩吟は昨秋師範に。「どちらもまだまだです」と照れ臭そうに笑った。
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