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大和 コラム

公開日:2026.09.04

徒然想 連載342 花のお寺 常泉寺 住職・青蔭文雄

  • 徒然想 連載342 (写真1)

 今月は、もしも自分の心が愛着に傾き、あるいは憎悪に傾くのを知ったならば、その時、行動に移るべきではなく、森のように平静な態度を取るべきである、です。

 出典はインド、シャーンティデーヴァ(寂天(じゃくてん))著『入(にゅう)菩提(ぼだい)行論(ぎょうろん)』第五章。

 愛着とはものに執着する心で、捉われ、怨み怒りもこの中に入ります。

 執着の心が起こるのは、自分に経験がある事、利害に絡むことに対してです。私達はどうしても自分を中心に考えてしまいがちで、好きなもの、善いもの、悪いもの等いずれに対しても、人は捉われ、拘るのです。

 仏教修行は全てのものに対しての執着から離れることを目的にしていますが、それは全てのものは本来「空」だと考えているからです。

 見かけだけで正体のないものに捉われて、拘ると自分を見失うことになる。また、人を毒する憎悪も同様です。

 こうした、人を迷わせ悩ませ、苦しめる煩悩が心に起こったならば、決して軽軽と行動しないように注意することが大切です。

 経典は教えています、静かな湖面のように心を平静にして物事の本質を見極める眼を養って、自分自身を顧みるようにと。

桃蹊庵主 合掌

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