大和市消防本部で初の女性課長となった 岩崎 紀江(としえ)さん 深見西在勤 50歳
「女性活躍」願う舵取り役
○…半世紀以上におよぶ大和市消防本部の歴史上、初めて女性の課長職が誕生した。3月下旬の内示は「とても驚いた」というが、同じ消防士の夫からは「おめでとう」の言葉が贈られ、素直に喜んだ。予防課長として17人を率い早1カ月半。その手腕に注目が集まる中、「メンバーが能力を発揮できる、働きやすい環境づくり」を心がけて舵を取ってきた。
○…横浜市神奈川区に生まれた。自身の弟に加え、近所には男の子の親戚が多く、「毎日泥だらけになるまで遊んでいました」。そのせいもあってか、幼い頃から体が丈夫で運動が大好きだった。身長にも恵まれ、中学からはバレーボール部に所属。横浜翠嵐高校に進学するころには、170cmを超え、アタッカーとしてチームを牽引した。東海大学を卒業後、「持ち前の体格とスタミナを活かそう」と、消防の道に進んだ。
○…今でこそ、消防学校を卒業した女性署員が救急など当直勤務に就くことは珍しくない。しかし、当時は「まずしばらくは、デスクワークなどの日勤業務からという風潮でした」と回顧する。実際、消防学校を出てから7年間を予防課で過ごし、希望していた当直勤務に就いたのは、10年目のことだった。だからこそ、「女性が働ける範囲を広げたい。女性署員の職域拡大が私の願いになりました」。
○…夫、高校生の息子の3人で暮らしている。市外の消防署で救急隊長を務める夫とはシフトの違いから休日がなかなか合わないそう。「なので、ソロキャンプが私のリフレッシュの時間です」と笑う。今後については「地域防災のため、職務を全うするのみ」ときっぱり。「女性も消防の世界でバリバリやれる」ということを、今日も体現していく。
|
|
<PR>
|
|
|
|
|
|
|
<PR>