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大和 人物風土記

公開日:2023.09.15

2日、ホーム公式戦の指揮を初めて執った
沖山 雅彦さん
大和シルフィード監督 55歳

24時間戦う指揮官

 ○…9月2日、大和なでしこスタジアムには、400人を超す観客が詰めかけた。女子サッカーチーム「大和シルフィード」はリーグ首位を相手に序盤から善戦。豪快な同点ゴールで会場を沸かせたが、惜敗という結果に。「大声援は心強く、選手の力になった。私自身も背中を押された」。感謝の気持ちが大きいからこそ、敗戦の悔しさも一層大きかった。「次の試合に向けて今日から準備を」と前を向く。

 ○…東京都に生まれた野球少年は、中学に進むと迷わず野球部の見学に訪れたが「部員が多くて」と、サッカー部へ。得点を挙げ喝さいを浴びるフォワードだけでなく、記録に残らずともチームに欠かせない、ボールを持たない選手の動き、ディフェンダーの泥臭いプレー…。それらが織りなすゲームの興奮に魅せられ「サッカーに関わる仕事に就きたい」と考えるようになった。

 ○…大学4年時には、主将としてチームをけん引。卒業後はクラブチームのコーチなど指導者としてのキャリアを積み、これまで園児、小学生から国体チーム、ヨルダン女子代表チームまで、国内外を問わず幅広い領域で手腕を発揮してきた。今夏、シーズン途中から大和シルフィードの監督となり、重責と期待を背負う毎日だが「任されたことを光栄に思い、努力します」と誓う。

 ○…小田原市に暮らす。休日の趣味を尋ねても「次の試合の分析」ときっぱり。24時間戦う指揮官だ。そんな夫を妻は温かく応援している。夜明けの海岸線を愛車で走り、大和を目指す毎日にも慣れた。「来場くださる皆さんはお金を払って観戦に来られる。勇気や感動を与えるプレーでお返ししたい」。次節の勝利をサポーター、選手、関係者、そして妻と分かち合うつもりだ。

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