35周年を迎えた「特定非営利活動法人ワーカーズ・コレクティブ想」で理事長を務める 後藤 美代子さん 下鶴間在住 64歳
自分らしく、これからも
○…35周年を祝う記念誌には、120人を超える会員から寄せられた彩り豊かなメッセージカードが掲載されていた。「みなさん良い方たちばかりで。デザインも素敵ですよね」。西鶴間に拠点を構える「ワーカーズ・コレクティブ想」で、2020年から理事長を務めている。就任したのは「長くいるから」と控えめだが、「たすけあう」ことにかける思いの強さは垣間見えた。
◯…娘の幼稚園入園を控えた1994年。「新しく自分にできることがしたい」と、日本女子大学で行われた社会学の公開講座へ。そこで、地域に暮らす人が生活者の視点で必要なものを出資・提供し合う「ワーカーズ・コレクティブ」の存在を知った。「地域の人同士が『たすけあう』という考えに惹かれた」。受講を終えた後、近所で活動していた「想」に入会。創立者・伊藤康子(みちこ)さんの存在は今も大きく、「エネルギッシュで、発想も豊かな方でした」と尊敬の念を抱く。
○…出雲大社が有名な島根県簸川(ひかわ)郡斐川(ひかわ)町(現・出雲市)で生まれ育った。幼稚園の時から片道40分の距離を歩いて通い、「おかげで丈夫な身体になった」という。広がる田園は遊びの場で、三角野球や缶蹴りをしたのは良い思い出だ。高校卒業後、上京先の川崎市で経理業務に就き、勤務先で知り合った同郷の先輩と結婚した。
○…競技を問わず、日本の代表戦はついつい手に汗を握りながら観てしまうことも。来年の5月末で理事長の任期を終え、6月からは「ヘルパーの活動を再開したい」と前を向く。約30年、活動に尽力できているのは夫の支えがあるから。「最近料理の腕が上がってきて。おいしいんですよ」と微笑む。これからも家族や仲間と手を取り、助け合っていく。
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