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大和 人物風土記

公開日:2025.05.23

5月10日付で大和市副市長に着任した
前田 剛司さん
上草柳在住 61歳

恩返しの気持ちで

 ○…「身の引き締まる思い」と気持ちを明かす。副市長の職務について「市長を支えながら、市職員の皆さんの声を聞くことが大切」と強調する。大和市に奉職した38年で、引地台の温水プール開設や渋谷中・光丘中の建て替え、部活動の地域移行など様々な事業に携わった。「これまで時代のニーズに関わる事業が多かった。副市長としても地域のニーズに応えられるよう力をいれていきたい」と前を向く。

 ○…福田に生まれた。渋谷小の4年生だった時に担任の教師からソフトボールを親身に教わり、5年生になると少年野球を始めた。歌手の近藤真彦さんは一つ年下の後輩で「たけちゃん」と慕われた。高校では3年夏の神奈川大会で投手としてマウンドに。結果は0対1のサヨナラ負け。悔しさの方が多かったが、「多くの出会いに恵まれて感謝でいっぱい」と青春の日々を懐古する。

 ○…日本体育大学でも野球部で汗を流し、卒業後、大和市に入庁した。臨時給付金の担当課長や農業委員会事務局長、教育部長などを歴任した。一方、息子が少年野球を始めたことを機に、自身も地元チームに加わった。指導者としてのモットーは「野球を好きなまま中学に送り出す」。「勝ち負け」より「楽しむ」ことを小学生たちに説いた。これまで関わった子どもたちの社会での活躍をひそかに願っている。

 ○…「ここまで働くことができたのは、市民の皆様をはじめ周囲の方々のお力添えあってこそ」と頭を下げる。だからこそ副市長の仕事を「恩返しの気持ちで頑張りたい」。行政マンとして習得した知識と経験を4年間の任期に注ぎ込む覚悟だ。恩返しはもう一つ。再び少年野球に携わり「大和の未来を担う子どもたちの成長に貢献できたら、うれしい」

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