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大和 社会

公開日:2026.08.07

経験を未来に引き継ぐ 保坂さんにインタビュー

  • これまでの経験を語る保坂さん

    これまでの経験を語る保坂さん

 大和市消防本部では、地方公務員の定年引き上げに伴い60歳を過ぎてからも制服に身を包み、地域の安心・安全に貢献している人たちがいる。今回は、その一人である消防署管理課日勤救急隊の育成指導主査である保坂武也さん(60)に話を聞いた。

 2023年4月1日から、地方公務員の定年が引き上げとなった。2年に1歳ずつ段階的に引き上げられ、現状では働ける年齢が60歳から65歳まで延長されることになる。大和市消防本部には、かつての定年を過ぎても現役で働く消防吏員が4人いる。

 その中の一人・保坂さんは、18歳の時に入庁。「母が消防士を勧めてくれた。制服のある仕事にあこがれていたというのもある」と述懐する。

 救急隊として活動している期間が長かった保坂さん。印象的だった出来事として、「一命を取り留めた方に、感謝の気持ちとして救急車購入費を寄付していただいた」ことを挙げる。

 救急車は中央林間にある北分署に配備されたそうで、「驚いたが本当にうれしかった」と笑顔を見せる。

仲間と情報が大切

 これまでの経験を通じ、「最小の力で最大の力を引き出すためには、仲間とのコミュニケーションが一番大切」と保坂さんは強調する。

 そのためにも、各事案ごとの振り返りや「役職をいただいてからは、自分の意見が答えになってしまわないように、相手の意見を聞いてから話すことを心掛けていた」とこれまでの消防人生を振り返る。

 さらに、社会の高齢化により、さまざまな病気が疑われるケースが増えたことから「現場では、多くの引き出しが必要になる」。そこで昨年、「情報共有シート」を発案・作成し、どのような事案があったのかをシェアできるようにした。

 「一つひとつの事案を大切にし、より多くの部隊と共有することが重要」と保坂さん。今ではそのシートは署内で実際に使用されている。

 昨年、60歳以降の勤務意向の確認を受け、希望した。現在は、日勤救急隊に所属する。

 日々の活動の中、隊長がその時その時にどんな情報を欲しているのかを、隊員たちに伝えるよう努めている。「体力低下は否めない。自らの健康にも重きを置きながら、これまでの経験や知識を後進に伝えていければ」と前を向く。

働きやすい環境を

 市消防総務課によると、定年引き上げには、豊富な知識と経験、技術を持った人々に長く活躍してもらい、中堅や若手に引き継いでもらいたいという狙いがある。

 一方、体力低下などで人員配置の難しさといった課題も少なくない。「体力維持のための取り組みなども検討していく」と担当者。市では「誰もが働きやすく活躍できる職場づくりを目指す」としている。

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