地域福祉ネットワークについて話し合うフォーラムが3月17日、サニープレイス座間で行われた。当日は引きこもり問題である「8050問題」を例にあげながら、地域や団体、個人でできることなど意見を交わした。
「8050問題」とは80歳代の親と50歳代の社会参加していない(引きこもり)の子どもの親子関係を指す。親の世代は年金のほかは収入が無く、子も収入がない場合は経済困窮の状態が考えられ、また親の介護といった状況も考えられる。このような状態の世帯がある程度の数で存在していると考えられ、国としても2018年に全国調査を行っている。
今回のフォーラムでは、孤立しそうな人または孤立している人と地域や団体などがどのようにつながることができるかを活動している団体などが基調講演やパネリストとして意見を交換した。当日は福祉関係者のほか自治会関係者、市内外で活動する団体、一般市民など約80人が参加した。
今回のフォーラムでは、社会から孤立または孤立しそうな人たちと、どのような関わりが持てるか、関係を築けるかなどを中心に話し合われた。基調講演は(社福)東海村社会福祉協議会の古市こずえ氏。茨城県同村で行われている「支え合いコーディネーター」制度や「絆まるっとプロジェクト」などの取り組みが紹介した。またパネリストとして座間市生活援護課の倉根悠紀氏、座間市就労準備支援事業「はたらっくざま」の岡田百合子氏、座間市社協の小林孝行氏が活動紹介と問題点などをあげた。
地域社会との関わりが希薄で、孤立している人の多くは複数の問題を抱えていて、病気、けが、経済的困窮、就職など座間市に相談に来る市民が抱える課題は複数あり、平均して1人当たり3・3件あるという。
登壇したパネラーらは、孤立している人と繋がりさえできれば、多くの場合、支援できる体制を整えているが、問題は制度のすき間にいる人や、制度を知らない人、関係を築こうとしない人。質疑応答の中で古市氏は「どのような情報が、その人に興味を持ってもらえるか分からないから、手を変え品を変え様々な情報を発信し続けることしかない」と話していた。
倉根氏は「座間市が取り入れている『つなぐシート』を活用して、抱える複数の問題に対して縦割りに対応するのではなく、窓口間で連携して問題を解決する支援をしていきたい」という。
岡田氏は「社会との関わりを持とうと心を開いてくれれば、地域の人らと協力して少しずつでも自立できるように手助けしていきたい」と話した。
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