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公開日:2026.06.19
厚木ヤング成瀬隼一選手 母の教えを胸に選手宣誓 諦めず全力プレー誓う
少年野球の「CIC杯東日本ジュニア大会」の開会式が6月13日、平塚球場で開催された。東日本各地から集結した22チームが熱戦を繰り広げる同大会。多くの観客と関係者が見守る中、堂々とした姿で選手宣誓を務めたのは、「厚木ヤング」に所属する成瀬隼一選手(13)だ。その力強い言葉の裏には、亡き母への深い思いと、不屈の精神が秘められていた。
「諦めない姿」
成瀬選手は昨年3月、中学校進学に合わせて同チームに入団。今回の晴れ舞台に彼を推薦したのは、チームの井原尋大代表だ。そこにあったのは、多感な時期に大きな試練を乗り越えた、教え子への親心だ。
昨年4月、成瀬選手は母親を大腸がんで失った。病気が発覚したのは小学5年生の時。それ以来、闘病生活が続いていた。一番の応援団長だった母は、病床にあっても「絶対に生きる」と強い意志を持ち続け、遺書さえ残さなかったという。成瀬選手は、最後まで希望を捨てずに病魔と闘う母の背中をずっと見つめてきた。井原代表は「諦めない母の姿を見てきたからこそ、彼には最後まで戦い抜く姿勢が身に付いている。晴れ舞台を作ってあげたかった」と推薦の理由を明かす。
天国の母へ
大役が決まったのは1カ月前。成瀬選手は井原代表から何度もダメ出しを受け、推敲を重ねて宣誓文を練り上げた。
迎えた本番。緊張で心臓の音が響く中、マイクの前に立った成瀬選手は、大会関係者への感謝を述べた後、次のように力強く誓った。
「自分を信じて、仲間を信じて、全力疾走、全力プレーで最後の一球まで諦めず、礼節を重んじ、正々堂々と戦い抜くことを誓います」
大役を終えた成瀬選手は自身の宣誓を「75点」と照れくさそうに自己分析した。そして「今朝、家を出る時にも母に声をかけた。きっと天国から見ててくれたと思う」。諦めない心で、成瀬選手は白球を追い続ける。
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