創立40周年を迎えた中津剣道同好会会長 板原 聡美さん 愛川町桜台在住 44歳
みんな剣道で学んだ
○…「町剣道協会の役員、先生方をはじめ、ご父兄など皆さまの支えがあってこそ」とにこやか。町内に4つある少年剣道クラブの1つ、中津剣道同好会が今年、創立40周年を迎えた。今月3日には記念大会を開催したばかり。長い歴史を持つが、町のちびっこ剣士たちの数は近年、減少傾向にある。最盛期を知る自身にとって、さびしい気持ちもあるが、少ないながらも町内外の大会等で活躍する姿を頼もしくも感じている。
○…現在、同会で学ぶ子どもたちは幼児と小学生合わせて9名。会としては毎週2回、中津小で汗を流している。長く子どもたちを見て感じているのは「この時期の子にとって継続をするのは大変」ということだ。学業との両立、他の競技への興味、試合で勝てないもどかしさ…。壁にぶつかって悩む子らを前に決まって話すのが、初めに戻ること。なぜ剣道をはじめたのか、初めて教わった時の気持ち。立ち返ることで見えることがあると信じている。
○…兄弟とともに剣道を始めたのが小学5年生。当時はピアノに体操と興味のアンテナは他にもたくさんあったが「周囲にのせられてしまって」と振り返る。以来、剣道一直線。高校・大学・実業団と進んでいく。やめたいと思うことも一度や二度ではなかったが「人との関わりや優しさ、感謝などみんな剣道で学び、仲間にも出会えたと気づいていたのかも」と。
○…元気な声によどみのない返し。一度波に乗ったら止まらないその勢いは、自身の剣道に通じているのかもしれない。「休みはもっぱら寝ています」とおどけてみせる一方で、中学生の娘の大会に応援にいくのも楽しみの1つ。「自分では静かに見ていたつもりでも、後で『すっごく声聞こえたよ』って言われちゃうんです」と照れくさそうに微笑む。料理も得意で、娘さんたちのお墨付きだ。