愛川町社会福祉協議会の会長に就任した 萩原 庸元(のぶもと)さん 愛川町中津在住 72歳
人付き合いを大切に
○…「歴代の会長は皆さん偉大ですし、職員の方もまとまりと意欲がある。心強いばかりですよ」とにこやか。これまで社協の評議員、副会長、監事などを務め、事業の中身については明るい。それでも会長就任以降、改めて地域の実情を知るべく、フットワーク軽く飛び回る。また毎週1回、各事業担当者からヒアリングを行って課題を整理。勉強熱心と思いきや「ただ、恥をかきたくないだけですよ」とおどけてみせる。
○…近年、福祉ニーズが多様化し社協への期待も高まっている。しかし運営を支える会員加入は、自治会加入率と比例するように、なだらかな減少傾向にある。「支え合いという意識、社協への理解、これを高めてもらうほかはありません」と力を込める。その1つの方法として、前会長から引き続き、町内の企業等への会員加入促進に力を入れている。自身は行政区の区長を3期、区長会長も経験。地域の暮らしやすさと安心は、顔が見える関係づくりからと感じている。
○…物腰柔らかで丁寧な言い回し。聞くと、もともと営業職。縁あって自動車販売会社に入った後は定年まで勤め、湘南エリアを中心に各地の拠点を任されてきた。「そこにいるみんなが努力した。それに尽きます」と謙遜するが、営業成績も優秀だったという噂も聞く。生涯学習全般について考える町社会教育委員議長も務めるなど何事にも熱心な姿勢は変わらない。
○…愛川町出身。自宅にはさつきが並ぶ。花と盆栽の両面から楽しめる所に魅かれ早30年。手入れは自身にとって日帰り温泉と並ぶ癒しの時間だ。近所に暮らす孫は高校生になってご無沙汰気味。奥さんと「なんで孫がこないんだ」というやりとりもしばしば。「会社も社協も自治会も、人付き合いが何より大切」。話しの終わりの深々としたお辞儀が印象的だった。