ふるさとの福島応援Tシャツを販売している 吉田 守さん 愛川町中津在住 42歳
私服も「福T」です
○…福島県田村市。山と緑が広がるふるさとは星がとってもきれいな町だ。幼い頃、連れだって遊んだ仲間たちは、今でもかけがえのない存在で、しばしば連絡を取り合っている。自身は高校を卒業後、就職を機に上京。営業職を経て現在は奥さんの実家の家業である印章店を継いでいる。そこへ東北地方を中心に東日本大震災が発生した。何か自分にできることはないかと考え抜いた末にたどりついたのが応援グッズの製作。「福T」と名付けたTシャツを販売している。
○…Tシャツの売上は経費を除いた全てを、現在は仮設住宅や動物救護シェルター、地域活動団体などへ届けている。しかし、もともと募金集めが目的ではない。「話のネタにでもなって、少しでも福島の笑顔がふえれば」という思いだけ。シャツの3カ所に施されたデザインは自身が時間をかけて練り上げたものだ。たった1人で始めた「福T」が今、想像以上の反響を生んでいる。
○…福島にある同級生のお店と自身の店で販売している「福T」。9月にはフェイスブックページもオープンしたことから問合せも少しずつ増えている。注文のメールやファックスに添えられている言葉が活動の励み。注文書のファイルを手に「1人でも興味をもってくれる人がいる限り、続けていきたい」
○…丁寧な受け答えの中に、どことなくあたたかみのある語り口がトレードマーク。聞くと、営業職時代は賞をもらったこともあるという。根っからのきれい好きで、ショーケースはいつもピカピカ。店内に飾られたポスターや商品サンプルなどもみんな見事に”きをつけ”をしている。趣味を尋ねて散々悩んだ挙句に絞りだしたのが「掃除」という位で、これは筋金入り。仕事中は作業部屋にこもりきり。完全オフは娘さんと遊ぶのが楽しみだ。