横須賀市教育委員会は先月27日の定例会で、「市立小・中学校学習状況調査」の結果を報告した。今年4月に小学校3〜6年生、中学校1〜3年生を対象に実施したもので学年・教科別の正答率と全国で同じ問題を受検した児童生徒の比較では、平均値を下回る教科が大半だった。国語に関しては、「書くこと」への課題が見られた。
横須賀市では、小学6年と中学3年を対象に行われる「全国学力・学習状況調査」とは別に、6年前からこれ以外の学年・教科で独自考査を実施している。今年4月、小学3〜6年、中学1〜3年で2〜4教科を受検。全国で13〜20万人の児童生徒が同じテストを受けており、市と調査全体の正答率のほか、回答の傾向や課題を分析した。
国語「書く」に課題
小3〜5年、中1・2年が受検した国語では、どの学年も「話す・聞く」「読む」の単元で良好な結果だったが、「書くこと」は、漢字の書き取りや作文で正答率が低く、無回答率が高い学年もあった。教科によっては、前年度と比べて改善した単元もあり、外国語に関しては、中2・3年共に平均を上回り、聞き取りが良好な結果だった。ただ、英作文の表現に関しては、課題があると分析している。
学習の定着 小3カギ
これらの結果について、市教委担当課は「外国語は、学校への外国語指導助手(ALT)配置や日々の実践が成果につながっている。他の教科では、経年でみると学年が上がるにつれて、平均値に近づいている」と話す。また、「低学年から小3にかけての学習の定着が課題」という認識で、市では独自施策として小3までの35人学級を実施。今年から4カ年の「学力向上推進プラン」では、低学年の経験年数の浅い教員を対象にしたアドバイザー制度や学校支援員の派遣など指導力向上という側面も強化している。
同プランでは、学習調査の目標値だけでなく、学びの意欲と相関のある「自己肯定感」についても言及。環境整備に関しては学習支援員(旧サポートティーチャー)を各校に配置し、放課後や夏休み等に個別指導や補習を行うほか、土曜日の科学教室や寺子屋事業など学習機会の創出にも力を入れる。これに家庭学習の確立を呼び掛けるなど、「確かな学力」の定着に多様な策を講じている。
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