市立名向小学校(小泉修校長)で今月20日、卒業式が行われ47人が思い出の学び舎を巣立った。体育館に入場した卒業生たちの胸には、揃いの真珠のネクタイピンがキラリと輝いた。
同校では海洋教育の一環で、小網代湾について学習。講師役に地元NPO法人「小網代パール海育隊」(出口浩理事長・以下「小パール隊」)らを迎え、明治期に世界で初めて同湾で行われた真珠養殖を中心に地場産業の歴史や自然などの知識を深めてきた。卒業生も4年次から学習を重ね、16年に真珠を作るための核入れ、昨年4月には浜揚げ(収穫)を体験。菅野愛奈さんは「三浦の自然の素晴らしさと養殖の大変さを知った」と振り返る。
設立時から「卒業生の胸に自分たちの育った町でできた真珠を飾りたい」との目標を掲げていた小パール隊。開校50周年の節目に巣立つ児童のはなむけにしようと、取れた真珠の加工を横須賀市の宝飾店「クラシゲ宝飾」へ依頼すると、趣旨に賛同したオーナーの倉茂紀夫さんが、無償で加工を請け負ったという。實重亜浬紗さんは「価値のあるものなので、次の世代にも受け継いでいけたら。成人式でも着けたい」とプレゼントを喜んだ。
また、この日行われた式は「未来へつなぐ 輝く真珠のように」をテーマに進行。海を模した舞台装飾や卒業生による呼び掛けでは、「色や形が違うようにそれぞれの輝きを放ち、明日へ」など名向小ならではの門出の言葉が送られた=下写真。
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