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公開日:2023.01.01

「経済活性化さらに加速」
新春市長インタビュー

  • 取材に応じる吉田市長

    取材に応じる吉田市長

  • 子育て賃貸住宅等整備事業による解体工事が着々と進む旧南下浦市民センター跡地(2022年12月15日撮影)

    子育て賃貸住宅等整備事業による解体工事が着々と進む旧南下浦市民センター跡地(2022年12月15日撮影)

 本紙は年頭にあたり、吉田英男三浦市長に新春インタビューを行った。新型コロナの感染対策を講じた上で、スポーツ・文化・観光など多くのイベントが再開した昨年。好影響が生まれた市内経済をさらに活性化させるための今後の取組や重点施策、市政運営について聞いた。(聞き手/編集長・磯谷拓)

  ――昨年の市内における新型コロナの状況と対策、今後の方針は。

 コロナウイルスは、変異や感染拡大の波が繰り返されました。オミクロン株への変異では、夏に1日当たり過去最多の感染者数(神奈川県7月27日に1万9818人、三浦市8月3日に96人)となりました。市としては、基本的な感染防止対策の徹底を市民に呼び掛けるとともに、国の方針に基づきコロナワクチン接種に取り組みました。また2月1日から陽性者やその同居ご家族で、親族の支援が受けられず、ネット通販などの利用ができない方に対し、市独自に水や食料の配送支援を行いました。秋からはオミクロン株に対応するワクチン接種体制を整え、インフルエンザとの同時流行による医療ひっ迫への備えとして、抗原検査キットや解熱剤の常備など県の冬のコロナ対策の取組を市民に呼び掛け、感染防止対策に取り組んできました。今後も国の方針に基づき県や関係機関などと協力しながら、ワクチン接種をはじめとした感染防止対策を行っていきます。

 ――一昨年と比べ、昨年は市内のスポーツや文化、観光イベントが復活したケースが見受けられました。経済・観光面の影響は。また今年はどう展開していきますか。

 スポーツにおいては、元プロ野球選手による野球教室や全国中学高校女子ラクロス選手権大会などが開かれ、スポーツと再び触れ合う兆しが見えた年でもありました。文化においては、「みうら市民まつり」を市民活動の発表の場に焦点をあて開催しました。また市内文化団体による展示会や演奏会が感染対策を講じた上で開催されました。さらに秋は面神楽やいなりっこなど無形民俗文化財の郷土芸能も開催され、参観者も多く見られました。観光においては「道寸祭り」「白秋まつり」「三崎港町まつり」が3年ぶりに行われ、特に三崎港町まつりの来場者数は1万2千人で、市内経済に好影響を与えました。今年は例年多くの方々が来場する「三浦海岸桜まつり」「三浦国際市民マラソン」を開く予定で、観光客を市内に迎える準備を進めるなど動き始めた流れを加速させるため、感染対策を講じた各種イベントの再開や文化芸術関係活動の支援を行いたいと考えています。

「三浦市は、人よし、食よし、気分よし」

 ――物価高騰を受け、昨年10月から学校給食費を補助する負担軽減策が打ち出されました。子どもや保護者への配慮のほか、多世代に向けた対策は検討されていますか。

 昨年6月から国一律の事業として、低所得の子育て世帯に対し、児童1人5万円を給付する事業を実施しています。7月には、市内幼稚園、保育園、放課後児童クラブを対象に、食材費や光熱水費などの運営費を補助することにより、保護者が負担する食材費や利用料に転嫁されることがないよう対策を取りました。また9月には、子育て世帯の経済的負担の軽減を図るため、カタログから1万円までの商品を自由に選べる育児用品の支給事業を実施しました。さらに今年1月より、出産・子育て応援交付金の創設を受け、妊婦や子育て家庭に対し、面談などにより、寄り添いながら必要な支援に繋ぐ伴走型支援と、合計10万円の経済的支援を一体的に行う事業を実施する予定です。このほか、小中学生の保護者の負担を軽減するため、学校給食会に対し、補助金を交付することによる学校給食費免除、住民税非課税世帯に対する「電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金」の支給等を行っています。今後も国の制度などに基づき、世代を問わず必要な方への支援が確実に行き届くよう対応していきます。

 ――学校教育ビジョンの小学校統廃合に関する計画の見直しを一昨年に表明し、昨年は学校関係者や保護者、地域住民へのアンケートを実施しました。そこで見えてきたことと今後の見通しは。

 アンケート結果では、教職員・保護者・市民の多くが大事だと考える教育を実現するためには、「学年単学級以上を必要としている」ことが共通していました。また1学級あたりの児童数としては、教職員・保護者ともに「21〜30人が必要または理想的だと考えている」回答が多い結果となりました。これを踏まえて教育委員会では、望ましい教育を実現するために「子どもの教育環境を踏まえた段階的な統廃合」「登下校の安全確保のための具体的方策の提示」などを柱として、令和4年度末までに学校教育ビジョンを見直し、5年度以降は見直し後のビジョンに基づいて取り組んでいく予定です。

 ――来年度の予算編成や重点政策について、どのようにお考えですか。

 本市は民間委託の推進、ごみや消防の広域行政などによる効率的な財政運営のほか、公債費の抑制にも努めてきました。ただ高齢化などによる社会保障関連経費の増加に加え、人口減少に伴う市税収入の減少などもあり、今後も厳しい財政運営となる見込みです。今後は子育て賃貸住宅整備や市庁舎移転など大型事業も控えており、継続的に地域経済の活性化、福祉や子育て環境の充実、市民サービスの利便性の向上などの諸課題に対して行政改革を進め、背伸びしない”身の丈財政”を基本に取り組む必要があると考えています。来年度の重点政策としては、二町谷事業(海業の取組=外面『”海業”日本一の三浦へ』記事参照=)、城山地区利活用プロジェクト、子育て賃貸住宅、市民交流拠点整備、公共下水道(東部処理区)運営事業、ゼロカーボンシティ推進事業を考えています。

 ――旧三崎中跡地等城山地区事業用地利活用プロジェクトの進捗は。

 城山地区利活用プロジェクトについては現在、土地売買契約の締結に向け、事業用地の現況と公図との乖離の解消に取り組んでいます。契約候補者による施設の先行利用についても、旧三浦市福祉会館を宿泊施設として利活用するため、関係機関などとの協議を継続しています。また契約候補者の事業が円滑に進むように、宿泊施設の改修を対象とした国の補助メニューの活用についても検討しています。

 ――子育て賃貸住宅等整備事業では、南下浦市民センターの閉館、解体工事に着手しましたが、市や市民にとって、どのような拠点を目指していきたいですか。

 南下浦コミュニティセンター、図書館南下浦分館及び子育て賃貸住宅の複合施設では、「三浦市への新しい人の流れをつくる」という目標の下、本施設に多くの人々が集い交流することで多様な人々の繋がりが生まれ、周辺地域が活性化する拠点となることを目指しています。供用開始後の運営も含め、市民や利用者の方々にとって親しみやすく、市の中心的なコミュニティー施設となるよう本事業を進めます。

 ――引橋の市民交流拠点整備の進捗は。

 市民交流拠点整備については、市役所や図書館などの公共的機能と、民間施設からなる市の中心地にふさわしい良好な市民交流拠点の形成を目指して、今年1月下旬に募集要項などを公表し、公募型プロポーザル方式による事業者選定手続きを開始する予定です。その後、事業者からの提案・ヒアリングなどを経て、優先交渉権者などを決定。基本協定などの締結をした上で、今年9月に契約を結ぶ計画です。

 ――公共下水道やゼロカーボンシティについてはいかがでしょうか。

 公共下水道(東部処理区)運営事業については、令和4年度に三浦下水道コンセッション(株)に運営権を設定、実施契約を締結し、令和5年度からコンセッション方式が導入されます。民間事業者のノウハウや創意工夫を生かし、効率の良い維持管理及び改築更新を行い、経費の縮減ができるように努めていきます。ゼロカーボンシティ推進事業については、令和2年度に宣言した「ゼロカーボンシティみうら」の実現を推進するため、令和5年度は、地球温暖化対策実行計画を策定し、目標を明確化して、2050年ゼロカーボン達成を目指す取組を進めていきます。

 ――最後に市民にメッセージをお願いします。

 本年も「三浦市は、人よし、食よし、気分よし」をキャッチフレーズとして、どなたからも「あったかいまち」と感じてもらえるよう、さらに前進していきます。本年が皆さまにとって、笑顔あふれる一年となりますことを祈念します。

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