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公開日:2023.04.28

「たいやき」で絵本の世界へ
ソレイユの丘に新店舗

  • 【1】店先で絵本を持つ三根さん(右)と瀬木さん【2】巨大絵本【3】浮かび上がって見える壁画

 絵本の世界が味わえる「たいやき屋」――。そんな一風変わった新店舗「ねこがたいやきたべちゃった」が、4月14日にリニューアルオープンした「長井海の手公園 ソレイユの丘」(横須賀市長井)に出店した。三崎に拠点を置く出版社「アタシ社」(ミネシンゴ代表)とまちづくり会社「宮川リゾート」(岩崎聖秀代表)による共同事業。同名の絵本に登場するキャラクターのメニューを販売しているほか、フォトスポットもある。

 リニューアル整備に向け、(株)日比谷花壇からテナント出店の依頼があったのは2021年冬のこと。アタシ社の三根かよこさんが「ねこがたいやきたべちゃった」という絵本タイトルを思いついたことに端を発し、その物語を体験できる店舗づくりの構想を固めた。

 「ぶん」を手掛けたのは、芥川賞作家の円城塔さん。タイトルのみメールで伝えられ、自身初となる絵本の文章を書き上げた。「え」は人気イラストレーターの fancomiさんが担当した。

 絵本のストーリーは、猫のブラボーが営むたいやき屋はいつも忙しく、友人猫のトロットに配達を頼むが、なかなかうまくいかないというもの。

 店舗では「絵本のたいやき」「ねこの大判やき」といったキャラクターを象ったメニューの販売や写真に撮ると立体的に浮き出て見える壁画、巨大な絵本の中に入り込んだようなスポットも用意。また、三崎港を拠点に活動する「かもめ児童合唱団」のプロデューサーを務める藤沢宏光さんが書き下ろしたテーマ曲も流れ、オープン直後は子どもが一緒に口ずさむ姿も見られた。

 アタシ社広報担当の瀬木広哉さんは「絵本を知っていても知らなくても楽しめる体験型飲食店。世界観を感じてほしい」と呼び掛けている。

 絵本は店舗で先行販売中で、一般販売は5月5日(金)から。帯には大判やき無料券も付いている。

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