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三浦 文化

公開日:2024.05.24

薩摩焼の作り手たち
小網代出身・松倉さん初監督作品

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  • 松倉大夏監督

 小網代出身の映画監督である松倉大夏氏がメガホンを取ったドキュメンタリー作品『ちゃわんやのはなし─四百年の旅人─』が公開されている。

 松倉氏は現代美術家の両親のもとに生まれ、義父も美術家。哲学を学んでいた大学院を中退し、20代半ばから映画界に身を置いてきた。

 今回が初監督作品。鹿児島県の薩摩焼をテーマに、日本と韓国の陶芸文化の交わりの歴史、伝統の継承とは何かを浮かび上がらせることに挑んだ=上写真。

 薩摩焼の陶工たちは、朝鮮にルーツを持つ。豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に、西日本の諸大名が朝鮮人陶工を連れて帰ったとされている。420年以上続く陶芸家の名跡、沈壽官家もそうだ。研鑽を重ね、作品が評価を得る一方、偏見と差別の中で家業を守り抜いてきた。第15代沈壽官も幼少期に苦しい経験をしており、日本人の定義や自身のアイデンティティに悩んだ。故郷を想い未来を見つめる視線の先にあるものは何か──。

 JR東中野駅近くの「ポレポレ東中野」で現在上映中。横浜シネマリンでも上映予定。

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