葉山町教育委員会は中学校給食調理・配送等業務委託の公募型プロポーザル実施要項を公表した。プレゼンやヒアリング等を経て6月には業者と契約し、来年4月から町立中学校の給食提供を開始する。
上山口小学校の給食室で調理した給食を、同校及び、町立葉山中学校と南郷中学校に配送する親子方式で実施する。給食室の増築は行わず、調理設備を更新することで、提供食数を確保するという。調理設備の選定、調達等の準備から調理、配送、配膳、洗浄等を一括して委託する。上限提案価格は約3億3千万円(税込)。運営期間は27年度末までの5年間。
葉山町では現在、小学校4校の校内調理場で作られた完全給食が実施され、中学校2校はミルク給食となっている。町教委は2016年に「葉山町学校給食基本構想」を策定し、19年9月の供用開始を掲げた。各小学校の給食室の老朽化などから、センター方式としたが、当初、上山口小学校敷地内とした給食センター用地は近隣道路の狭隘などから断念。その後、葉山中学校の駐車場と斜面を活用した案も莫大な整備費がかかることから頓挫した。
全国8割の中学校で給食が提供されており、逗子市や横須賀市など近隣自治体でも整備が進んでいることから、町議会は19年3月、「中学校給食の早期実施を求める決議」を可決。「用地確保と施設整備を早急に進めながらも、同時に当面の措置として完全給食の提供ができるように求める」とした。
同年6月には公設公営方式で予定地を長柄小学校隣接地とする新たな方針を発表。町立小中学校全6校の給食を調理し専用のトラックで各校に配送するもので20年度第1回定例会で整備事業費5100万円を盛り込んだ当初予算案が可決された。しかし、予定地が土砂災害特別警戒区域に指定されるなかで熱海の土石流が発生したことや、コロナ禍を受けて建設はストップしていた。
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