NPO法人地球市民友の会代表として外国人支援を行う、東勝寺住職 黒澤宗剛さん 高倉在住 64歳
活動は「人生の陽だまり」
○…高倉をはじめ湘南台や六会、藤沢で生活する外国人の支援活動を続ける。日本語教室、異文化交流、子ども育成、この3つが活動の柱だ。8月27、28日には東勝寺で、30人の外国籍児童を集め宿泊体験「お泊り 寺子屋」を開催する。銭湯へ行き、バーベキューをし、翌日は座禅と流しそうめんを企画している。
○…外国籍の人々に目が行くようになったのは05年。ペルーから16人のサッカー少年とコーチ、その保護者が湘南台小学校を訪れた時だった。ホームステイ先が決まらなかった子どもたちを寺に招き、4日間一緒に生活した。「言葉が通じないだけで、日本の子どももペールの子どもも同じだったよ」。
○…藤沢で生活する外国籍の多くはペルー、ブラジル、アルゼンチンから来た日系人。太平洋戦争後、豊かな生活を夢見て海を渡った日本人の子どもたちだ。祖父、祖母に「日本は勤勉で真面目」と教えられ、職を求めてやってきた。ただ、仕事があったのはバブル期まで。崩壊後は、リストラなどの厳しい現実に直面した。「少しでも解決したい」と05年、依頼もあり仲間を誘い客殿を使って日本語教室をスタートさせた。
○…群馬県の出身。大学を卒業後、鎌倉にある円覚寺で修行を積み85年に東勝寺の住職に。3人の子どもと夫人の5人家族。寺では「行政も学校もやらないことをやろう」と座禅、写経も定期的に開催している。「やっていて楽しくなきゃ続かない」と、交流会も開催。昨年の忘年会は180人を超える外国籍の人たちが集まった。
○…「せっかく日本に来てくれたのだから、日本はいい国だ、湘南に住んでよかったと思ってもらえるよう、異国との架け橋になりたい。海外援助は沢山あるけど、まずは足元を固める必要がある」。静かに力強く話した。
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