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藤沢 トップニュース社会

公開日:2021.10.01

ベビーカーを無償提供
クリーニング店が困窮世帯支援

  • ベビーカーをスタッフらと囲む斎藤代表(右)



 葛原の衣類クリーニング店「柳屋クリーニング」が9月末から、母子家庭など生活に困っている親子などに向け、ベビーカーとチャイルドシートの無償提供を始めた。リサイクル品を分解清掃し、希望者に譲渡する。斎藤一博代表(53)は「地域の希望である子どもたちを支援できれば」と話す。





 きっかけは約4年前、同店を訪れたある子連れ女性。持ち込まれたのはカビだらけのベビーカー。当時は衣類外を扱う店舗も少なく、同店でも対応していなかったが「この子のためにどうにかできないかと切羽詰まった様子にほだされ、思わず引き受けてしまった」と斎藤代表。「祖父の代から続くクリーニング屋の職人魂」で一週間掛かりで仕上げた。





 取りに訪れた女性は、その場で子どもをべビーカーに乗せ、大喜び。子どもの笑顔と、何度も振り返りお辞儀しながら去っていく女性の姿が目に焼き付き「店を始めて一番うれしいできごとだった」という。





 その後「店の利益にはほとんどならないが、地域の助けになるなら」とベビーカーなどの扱いも開始。また、コロナ禍で困窮する子育て世代の声が増えていると感じた斎藤代表。知り合いのリサイクル店から清掃の手間がかかる商品は廃棄してしまうことを聞き、それらを買い取り、困窮者の支援につなげられるのではと思いついた。





子育てしやすい街に





 斎藤さんはアイデアを湘南の子育て家庭を応援するサイト「ぐるっとママ」を運営する(株)ビーナススタイル(辻堂神台)に相談。同社が橋渡し役として保育園や子育て支援団体などに提供するほか、広く市民に提供することになった。芳川恵子代表(52)は「誰にとっても子育てのしやすい藤沢のまちを作っていくため、支援の輪の広がりをさらにつなげられたら」と期待を寄せる。





 希望者は同店に事前に連絡し、希望するタイプなどを相談の上、店頭に受け取りに行く。問い合わせは【電話】0466・48・3535へ。

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