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公開日:2026.02.27

市内NPO
アオリイカで藻場保全へ
「継続は力」磯焼けに抗え

  • ▲シラカシの束を海に投入する北村さん

    ▲シラカシの束を海に投入する北村さん

  • アオリイカで藻場保全へ (写真2)

 NPO法人江の島・フィッシャーマンズ・プロジェクトは21日、アオリイカが卵を産み付ける産卵床を江の島沖に設置した。地産の間伐材を活用し、減少傾向にある漁獲量を是正するための措置。同法人では10年ほど前から藻場の保全活動を展開しており、食害魚をけん制する役割を果たすアオリイカの定着を目指している。

 海藻の集合地である藻場がなくなる「磯焼け」は近年進行の一途をたどり、片瀬漁港ではアワビをはじめとする貝類の漁獲量が大幅に減少するなど、地域漁業の悩みの種だ。磯焼けの原因は地球温暖化による生態系バランスの崩壊や台風などで波が高くなる時化の他、アイゴやブダイといった魚による食害によるものが挙げられる。

 同法人は江の島片瀬漁業協同組合長の北村治之さんが理事長を務め、行政や教育機関などと連携しながら海中環境の保全活動を行ってきた。2015年から、藻場の保全活動を本格化。かごの設置によるカジメ保護や水温測定、新江ノ島水族館との協力でカジメの培養にも取り組み、一昨年6月には海藻養殖事業などを盛り込んだ「ブルーカーボン江の島」事業が県の「かながわ海業モデル」事業に採択された。

 アオリイカの産卵床設置は今回が2度目。昨年6月に初めて設置し、産卵時期はずれたものの卵が確認されたという。「海底がアオリイカの拠点となることで、藻場を食い荒らす魚から守る働きが期待できる」と同法人は説明する。

 今回は江の島沖南東の「離れ鵜島」付近に産卵床を設けた。岩陰に配置することで、沖からの波にも耐えられるという。市内の公園で発生したシラカシの間伐材を12束にまとめ、土嚢とともに海へと投入した。当日は気温・水温ともに14℃と冷え込んだが、「風がなく、透明度も高いため、コンディションは良い」とダイバーらが作業に取り組んだ。また空中・水中ドローンも使い、船の上から海中の様子をリアルタイムで観察。撮影した写真は活動の広報に役立てられる。

 「実証の成果が見られるのは初夏にかけて」と同法人。「藻場保全はエンドレス。その年ごとに海の条件は変わるが、継続は力となる。めげずに続けたい」と話した。

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