戻る

藤沢 社会

公開日:2026.04.10

男性デュオdear 「音楽の力で命守る一歩を」 がん検診啓発へ紡ぐハーモニー

  • メンバーの滝本さん(左)と吉澤さん=dear提供

    メンバーの滝本さん(左)と吉澤さん=dear提供

  • 「音楽の力で命守る一歩を」 (写真2)

 藤沢で誕生した異色の音楽ユニットがいる。市内の金融機関に勤務する吉澤知啓さん(46・茅ヶ崎市在住)と、パーソナルトレーナーの滝本樹さん(31・片瀬在住)による男性デュオ「dear」だ。2人の活動の柱には、音楽を通じたがん検診の啓発があった。

悔恨から使命に

 吉澤さんが活動する背景には、忘れられない過去がある。大学3年生の時、同級生だった友人をがんで亡くしたことだ。「今もトラウマになっていて。一緒に健康診断に行けばよかった」。友人は腰の痛みを訴え、病院へ受診した後、わずか半年で帰らぬ人となった。

 一方、滝本さんは横浜高校野球部出身で、ボディビルの大会で入賞した過去もある筋金入りのアスリート。吉澤さんとの出会いは、市内のカラオケバーだった。互いの歌声に共鳴、意気投合した。「自己満足ではなく、社会に貢献できる活動を」と2024年3月にユニットを結成した。

 神奈川県のがん検診受診率は、胃や大腸、肺、乳、子宮がんを合わせて50%以下にとどまる。一方、山形県は平均65%ほどで高い水準を保つ(22年国民生活基礎調査)。

 受診率向上を目指し、dearがターゲットとしているのは、特に20〜30代の子育て世代だ。「自分のことを後回しにしがちな親世代に届けたい」と子どもが喜ぶ仕掛けを考案。戦略の一つが、音符をモチーフにしたマスコットキャラクター「dearちゃん」。若者の間で流行しているスマートフォンケースに挟む「オリジナルシール」も作成した=写真下。シールには二次元コードがあり、将来的にはがん検診動画視聴から検診予約まで完結できるシステムの構築を目指し、今後は行政への働きかけも検討している。

路上から届け

 現在は藤沢駅北口のサンパール広場での路上ライブを中心に、コミュニティFM局「レディオ湘南」への出演やプロバスケットボールチーム「湘南ユナイテッドBC」の試合会場で積極的に啓発活動をするなど、着実に活動の幅を広げている。

 「旦那さんをがんで亡くした女性が『夫が生きていた頃を思い出した』と声をかけてくれたことも。ライブが検診へ行くきっかけになってもらえれば。闘病中の人にも元気を届けたい」

 2人のハーモニーは「大切な誰かのために受診してほしい」という力強いメッセージと共に、市民らのもとへと届き始めている。

 直近のライブは、4月23日(木)、5月21日(木)、6月4日(木)、藤沢駅北口サンパールで開催予定。時間は各日午後6時〜6時50分。詳細はdearのInstagram(@DEAR_HIRO_TATSUKI)から。

藤沢 人気記事ランキング

  • 前日
  • 1週間
  • 1か月

藤沢 人気記事ランキング

  • 前日
  • 1週間
  • 1か月

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

藤沢 ローカルニュースの新着記事

藤沢 ローカルニュースの記事を検索

コラム

コラム一覧

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS