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公開日:2026.06.05
江島神社 弁財天像を3Dスキャン データ化で文化財後世に
江島神社(相原圀彦宮司)が所蔵する2体の弁財天像を3Dスキャンによってデジタルデータ化する取り組みが始まった。将来的な文化財の保護やデザイン継承などに向けた基礎資料の収集が目的。報道関係者向け発表会が行われた先月27日には、実際に専門機器を用いた計測が行われた。
対象は、国の重要文化財に指定されている「八臂弁財天像」と、藤沢市指定有形文化財「妙音弁財天像」の2体。八臂弁財天像は頭上に「宇賀神」を載せた鎌倉時代初期の作で、これまで複数回の修復が行われている。妙音弁財天像は室町時代の作とされ、琵琶を抱えた裸弁財天として広く知られている。
両像とも日常的には境内の奉安殿に安置されているが、博物館のような厳密な温度・湿度管理ではない自然に近い環境にあるため、経年による材質の衰えや不慮の災害といったリスクへの備えが課題だ。
この取り組みは、同神社の「文化財を後世に残したい」という要望により実現した。相原宮司は「これまで腕が取れ、顔がなく、輪郭のみになっている御尊像や文化財を見てきた。江島神社のものは数百年後どうなるのかと考えた時、データとして残すことが大切だと考えた」という。
精密記録で複製も検討
ソフトウェアの開発などを行う(株)ホロラボ(東京都)が全体の計測計画やデータ調整を統括し、3Dスキャンを手がける会社が協力する。計測には専門的なコードレスハンディー3Dスキャナーなどが投入され、360度くまなく撮影された。像の形状だけでなく、肉眼では確認が難しい細部の凹凸や経年変化の状況まで、非破壊で精密に記録する。相原宮司は「50年後やその先でも良いかとも思ったが、こうして有識者や専門家に集まってもらったので、今しかないと思った」と決断の理由を明かす。
この日スキャンで集められたデータはノイズを除去するなどして整えられ、最終的に同神社が管理、保存していく予定。具体的な制作日程などの詳細は未定というが、今後はこれらのデータを基に、複製の作成も視野に入れているという。
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