鎌倉 トップニュース文化
公開日:2015.12.04
原さん訃報に悲しみの声
追悼コーナーや絵画展も
市内浄明寺に住んでいた女優・原節子さんが9月5日に肺炎のため亡くなっていたことがわかった。95歳だった。日本映画の黄金期を代表する女優として、松竹大船撮影所から生まれた数々の名作を彩り、1962年の引退後も鎌倉でひっそりと生活を続けていた原さん。そんな鎌倉にゆかりの深い「伝説の女優」の訃報を受け、市内では追悼の絵画展などが企画されている。
「助手だった自分には近寄りがたいくらい大きな存在だった」-。小津組の撮影助手として1960年、原さんも出演した『秋日和』の制作に松竹大船撮影所で携わった兼松熈太郎さん(日本映画撮影監督協会理事長)は当時の心境を話す。「共演者の司葉子さんとよく一緒に行動していた。本当の大スターでした」と名女優を惜しんだ。
鎌倉市川喜多映画記念館は、入口に原さんの写真とカサブランカの花を飾り、追悼コーナーを設けた。同館の馬場祐輔さんは「ささやかですが追悼の意を示したかった」と話す。
2010年に開館し、これまで往年の名女優を取り上げてきた同館。なかでも「原節子さんを取り上げてほしい」というリクエストが多く、2年前に特集を開催、好評を博した。その後も「原さんは元気か」「どこに暮らしているのか」といった質問が来館者から頻繁に寄せられていたといい、「映画ファンの間では一種の伝説になっていた」と馬場さんは話す。
同館は現在、特別展「鎌倉の映画人―監督小津安二郎と俳優笠智衆」を開催中で12月11日(金)から13日(日)まで、原さんが出演する『東京物語』が上映される。チケットの残数が少なくなっているため、来館の際は事前に同館(【電話】0467・23・2500)へ確認を。
追悼絵画展を開催
また、画家の植木金矢さん(市内在住・94歳)による「原節子追悼展」が12月7日(月)まで、植木金矢記念館(大町3の3の25)で開催される。午前10時から午後4時まで。
植木さんは1950年に挿絵画家としてデビューし、少年雑誌などで活躍。その後独学で日本画を学び、オリジナルの映画ポスターや「伊豆の踊子」をテーマにした日本画などを制作。鎌倉を中心に各地で個展を開催している。
今年6月には、原節子さんの95歳の誕生日に合わせ、関連する映画宣伝ポスターや劇中の1シーンを描いた作品を集めた展示会を開いていた。今回は逝去の知らせを受け、急遽開催することに決めたといい、10年ほど前から描きためた作品約35点を展示する。
植木さんは「これまで昭和の名女優を描いてきたが、原さんは別格。神秘性のようなものがあって、そこを表現した。各地で追悼の催しが行われているが、絵は珍しいと思うので、多くの人に見ていただければ」と話している。なお、植木さんは7日(月)に在館予定。
問い合わせは同館主の堀内さん【携帯電話】090・9648・0052へ。
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