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鎌倉 人物風土記

公開日:2026.03.06

「納屋弁当」を運営する株式会社納屋の代表取締役
大村 紋子さん
七里ガ浜在住 56歳

  • 大村 紋子さん (写真1)

積み重ねて視野広げる

 ○…仕事で都内に住んでいた時、時折実家に帰ると置いてあるお弁当。「味にうるさい母が、楽しみにしていた」というおかずを口に入れた時の驚きは今も鮮明だ。「冷めているのにおいしくて、日本酒にもよく合うんです」。この配食サービスを担っていた「ベルの会」が活動休止すると知り「無くなるなんてもったいない」と、すぐに行動。約3カ月の残り期間だけでも参加し、メンバーに継続を打診して2019年から「納屋弁当」が始まった。

 ○…活動に伴い、御成町にある自身の建築士事務所のキッチンを改装。多人数でも動きやすい動線やコンロの位置などを工夫した。お弁当の配達がある日は、まかないで食べられる特別な日。「来客に良いお弁当あるよって自慢できたんだけどね。調理を担ってくれた皆さんは、まさにキッチンの匠でしたよ」と、つぶやくように3月での解散を惜しむ。

 ○…名古屋で生まれ、4歳で鎌倉へ。海から通り抜ける爽やかな風を感じる古都を眺め育った。幼少の頃に見た図鑑でものづくりに惹かれ、大学では建築を学び、当時の郵政省に就職。郵便局のデザインに携わり、会津では特産の焼き物を意匠に取り込むなど感性を磨いた。建築士として独立した現在は、かつて質屋だったという建物に拠点を構える。1階のエントランスをイベント会場にするなど、「古い建物でも少しずつ手を入れれば活用法が広がる」という建築士としての持論を体現する場になっている。

 ○…趣味は登山。残雪と高山植物の可憐な花が楽しめる東北がお気に入り。「日々を積み重ねていつのまにかここまで登ってきた感じは、建築士も登山も似ているかも。登った分だけ、見える世界が広がる所も同じですね」と目を細める。

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