スタンドアップパドルのジュニア大会を初企画した 吉田 太(ふとし)さん 中海岸在住 50歳
次世代想う”ウォーターマン”
○…サーフボードの上に立ち、パドルを漕いで波に乗る「スタンドアップパドル」(SUP)。2024年パリ五輪の正式種目にも候補として挙がる競技の、ジュニア向けレース大会を初企画した。SUPのみならず、釣りと組み合わせた「SUPフィッシング」のインストラクターも務め、マリンスポーツ普及に尽力。「次世代の育成につなげたい」と思いを語る。
○…広島の海沿いの街で生まれた。物心ついたときから遊び場はいつも「自然」。友達を引き連れて山でみかんを投げ合ったり、正月にも海に入ったりするような活発な少年だった。高校卒業後に大阪の半導体の会社へ営業職として就職。暇を見つけては釣りや水上スキーなどさまざまなマリンスポーツに勤しむ毎日。40歳のころ転勤を機に茅ヶ崎へ移住し、サーフショップでSUPと出会った。体験教室などを主宰するうちにその魅力にのめり込み、今年6月に会社を退職。この道に専念することとなった。
○…妻と中学1年の息子の3人家族。息子と毎日のように海に繰り出し、波や風のコンディションによってSUPやサーフィン、釣りなど海の楽しみ方を変えている。「息子に競技者を強制するつもりはない。ただ自分のように海を好きになってくれれば」
○…「茅ヶ崎の海の恵まれた環境を活かして、若い世代にマリンスポーツを広めたい」。SUPはサーフィンなどに比べて難易度が低く、マリンスポーツの入門編として最適だと考えた。子ども向けの無料の体験会や海でのマナーの呼びかけを行いながら大会に臨む。「海のあらゆる遊びに精通していて、海でのマナーもわきまえた人を”ウォーターマン”と言います。そんな人がもっと増えてくれたら」と小麦色の肌に白い歯をのぞかせた。
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