「パリコレ」でヘア担当
STYLE茅ヶ崎店の星さん

「好奇心を掻き立てられた」と星さん
上・パリコレの様子（星さん提供）／左・スタイリングをする星さん

　美容室ＳＴＹＬＥ茅ヶ崎店（幸町２の18）に勤務するスタイリストの星真純さん（27）が、２月24日から３月３日にフランス・パリで開催された「２０２０-21年秋冬パリ・ファッション・ウィーク（以下パリコレ）」に、ヘアスタイリスト界の重鎮ジュリアン・ディスのチームアシスタントとして参加した。

　シャネルやセリーヌ、ルイ・ヴィトンといった計80以上のラグジュアリーブランドが来シーズンの秋冬コレクションを発表したパリコレ。

　星さんは、世界最大級のファッションの祭典で、日本を代表するブランドの「コムデギャルソン」のヘアを長年担当するジュリアンチームのアシスタントとして、現地で同ブランドのヘアスタイリングに携わった。

　華やかな表舞台とは違い、目まぐるしく時が過ぎていくバックヤード。「帰国してやっとパリコレに参加したという実感が湧いてきた」とほほ笑む。

インスタフォロワー１万人超発信力が仕事に直結

　パリコレの話が舞い込んできたのは、出発１カ月前の１月下旬だった。

　ＳＴＹＬＥ茅ヶ崎店も所属するケンジグループにアシスタント要請の依頼が届き、１０００人以上が在籍するスタイリストから、実力もセンスも抜群な星さんに白羽の矢が立った。

　星さんは、その場で「行きます」と即答。チームの一員としてフランスに渡った。

　星さんの仕事は、ジュリアンが作ったウィッグを頭にしっかり装着するための土台作り。この作業にミスがあるとウィッグが浮いてしまうといい、「常に緊張感があった」と振り返る。星さんは「圧倒的な存在感と完成されたスタイルに心が躍りました。貴重な経験だった」と話した。

自分らしさを大切に

　福島県いわき市で育った星さん。幼少期からの夢を叶えるため茨城県内の美容学校に進学し、卒業と同時にＳＴＹＬＥ茅ヶ崎店に就職した。

　２年ほど前から肌荒れに悩み、全身に発疹が現れたことも。「続けていくのが難しい」と転職を考え、次のステージに選んだのはアパレルだった。退職の意を伝えると、「辞めるのはもったいない。Ｗワークをやってみては」とＳＴＹＬＥの村山栄治代表から提案があった。発疹も治り、現在は週４日は美容師として、週１〜２日を代官山にある「ＬＩＦＥ‘ｓ代官山店」でアパレル店員として働いている。

　「かわいいものを共有したい」とプライベートで使用しているインスタグラムのフォロワーは１万１千人を超える。インスタを見てサロンを訪れる人も多いといい、村山代表は、「時代に合った働き方。発信力にも期待している」と話す。

　春からは、茅ヶ崎駅南口にオープンする同店姉妹店で勤務する。「これからも自分らしさを大切にしていきたい」と満面の笑みを浮かべた。

　インスタのアカウントは「msm_310」。