茅ヶ崎・寒川 文化
公開日:2023.06.30
アートでSDGsを身近に
東海岸南・山本勲さんが冊子発行
「アーティストたちの『声=作品』と、SDGsのアイコンをオーバーラップして可視化することで、SDGsについてもっと身近に感じてもらえたら」
東海岸南在住のグラフィックデザイナー・山本勲さん(80)がこのほど、アート作品を通じてSDGsを推進する冊子『ARCHIVES COMPANION GALLERY12』(ACG12)を制作した。
作品通じて人とのつながりを
きっかけは数年前、新聞社の調査でSDGsの認知度や浸透率の低さを知ったこと。ちょうどコロナ禍で人とのつながりや触れ合いが失われたこともあり、「価値観を共有できるコンテンツ」が必要だと感じたことも後押しになった。
そこで、アーティスト仲間に呼びかけ、2021年3月にネットギャラリー(ACG12)を開設。造形作家やグラフィックデザイナー、版画家、写真家ら12人が名乗りを上げ、83作品をWeb上で紹介している。
今回の冊子は、同ギャラリーから作品を抜粋したもので、B5版カラー16頁で構成。SDGsの解説や作品メッセージも添えられている。「この不確かな時代、多くの人が心の豊かさを求め、共生、共有、共鳴できることを望んでいる。アートをツールに、人とのつながりや親密性を表現できたらうれしい」
「利他」の精神で
長く大手企業の商品デザインなどを手がけ、グッドデザイン賞の受賞歴もある山本さん。10年以上前からはアートを通じた環境保全にも取り組んできた。
そのきっかけになったのは、1992年開催の環境サミット。12歳の少女・セヴァン・スズキさんが訴えた環境保全へのスピーチが心に残り、「我々、大人が応えなくては恥ずかしい」と感じたという。
今回冊子で紹介している作品"釣れないルアー"もこうした活動の中で生まれたもの。釣針が内巻に丸まった木製のルアーは、獲物をフックできないデザイン=写真で、海洋環境や生態系の保全を訴える作品となっている。「2012年に友人たちに贈った100種のルアーを記録した写真集から選出した。たまたまだけれど、SDGsの14番のアイコンとぴったんこでした」と笑う。
「襟を正して社会運動というのは本意ではない。人と触れ合い、意見を交わし、楽しみながら、ぼちぼちやっていけたら。コロナが落ち着いたら、ギャラリーでポスター展も開催したい」
冊子は一般には出回っていないが、作品はネットギャラリーで閲覧可。
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