県政報告㉞
新型コロナ拡大防止等　補正予算可決
神奈川県議会議員　　山本哲

　神奈川県議会令和２年第一回定例会が３月25日に閉会致しました。令和２年度当初予算案、一般会計に合わせて、特別会計、企業会計の総額約４兆１９４４・５億円が賛成多数を以って可決承認されたほか、現在、猛威を振るいＷＨＯよりパンデミック宣言がされた新型コロナウイルス感染症拡大の防止等を図るため、令和元年度3月補正予算案及び令和２年度補正予算案の総額36・３億円が可決承認されました。新型コロナの拡大を受け、令和元年度予算の予備費から、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」集団感染の経費や防護服の調達等で約２・８億円を充当するとされており、今回は追加の予算措置になります。事業内容は次の通りです。

【1】感染拡大防止策

　５・５億円を計上。児童福祉施設、介護施設に配布するマスクや消毒液等の購入と介護施設、障がい者施設等の多床室の個室化に対する補助等。

【2】感染症患者の受入体制の整備

　６・５億円を計上。感染症患者の入院医療機関等の簡易陰圧送装置等の設備整備に対する補助や、感染症病床確保支援事業の補助、市町村が実施する消毒に係る経費の一部負担等。

【3】検査体制の強化

　８千万円を計上。感染症検査費用の保険適用に伴う自己負担相当額の公費負担や、最先端技術感染症対策推進事業費として検査に必要な機器の整備等。

【4】相談窓口の運営

　６千万円を計上して、帰国者・接触者相談センターや専用相談ダイヤルの運営に充てる。

【5】学校臨時休業に伴う支援

　19・５億円を計上。生活福祉資金の貸付事業を行う県社会福祉協議会に対する補助や、特別支援学校等の臨時休業に伴う放課後等デイサービス支援事業費の補助、県立特別支援学校の臨時休業による給食中止に伴う保護者へ給食費の返還等。

【6】中小企業支援の拡充

　３・１億円を計上。信用保証事業費補助として、特別融資等を受ける際の信用保証料に対する補助を拡充するもの、の６項目です。

　世界のアスリートの皆さんが最高のコンディションでプレーができ、観客の皆さんにとって、安全で安心な大会とするため、東京オリンピック・パラリンピックの延期が示されました。終息を見せない新型コロナの更なる拡大が憂慮されている今、先ずは一人ひとりが現状をしっかりと認識され、感染防止に努めることが重要です。咳エチケットにこまめな手洗い、人混みの多い場所を避けるなど一層の注意をしていきましょう。