昨年は、庭球場のリニューアルや寒川学校給食センターの開業など、明るい話題が多くならんだ寒川町。今年は「こども家庭センター」の開設など子育て支援や倉見のまちづくり、寒川神社周辺の「にぎわい交流創出ゾーン」の具体化を目指すとした木村俊雄町長に、今後の動向などをインタビューした。
--昨年は寒川学校給食センターがオープンし、小中学校の完全給食が始まりました。反響はいかがですか。
「町では学校給食センターを整備して、小学校に加えて中学校でも完全給食を実施するという方針を2017年11月に決めました。新型コロナなどの影響で工期延伸などがありましたが、予定どおりに23年9月から完全給食を開始することができました。保護者からは『娘が朝ごはんを減らすようになり、どうしたのと聞くと、給食をいっぱい食べたいからと言われた』ですとか、『お弁当を作る手間が省けて助かった』といったお言葉をいただいております」
--小中学校を8校から6校に再編し、小中一貫教育の導入を目指す方針を決められました。今後のスケジュールを教えて下さい。
「児童・生徒の不安や悩みを軽減するためには、学習指導面や児童生徒指導面において小中学校が連携・協力しながら、小中学校間でのギャップを小さくすることが必要です。そこで町では、施設分離型の小中一貫教育の導入を目指してまいります」
--施設分離型の小中一貫教育とは。
「既存の小中学校の枠組みは残し、9年間の教育目標を設定しつつ、9年間の系統性を確保した教育課程の編成を目指すものです。本格導入までには概ね10年間を見込んでおり、学校現場の声にしっかりと耳を傾けながら、じっくりと時間をかけて進めていきます」
--再編については。
「少子高齢化の進行により将来的に児童・生徒や学級数が減少する『学校の小規模化』に対応する一方 、充実した教育環境を確保・整備することが重要です。他の公共施設の再編も含め、自律的な行財政運営ができるよう勘案し、庁内外で議論を進め、町民の皆さまに説明・報告をしながら取り組んでいきます」
--公共施設再編計画の進捗は。
「昨年には、北部に新たな消防拠点施設を整備するため用地を取得しました。建物については、26年度の供用開始を目指します。一部の施設においては老朽化対策を前倒ししたり、また未着手のものなど多少の前後はあるものの、 今後も老朽化が進行する施設の整備を計画的に進めていきます」
--こども家庭センターの設置が努力義務となっていますが、設置の予定はありますか。
「町でも、今年4月1日の開設を目指して準備を進めているところです。これまでも、子育て世代包括支援センターと子ども家庭総合支援拠点を設置して、妊娠期から切れ目のない支援に取り組んできましたが、少子化・核家族化の進行に伴い、何らかの支援を必要とするご家庭は増加傾向にあります。こうした状況も踏まえ、この2つの機能を併せ持つ『こども家庭センター』としていくことで、より一層の支援の充実に取り組んでまいります」
--高齢者対策は。
「現在、次年度からスタートする第9次高齢者保健福祉計画(介護保険事業計画)の策定に向け、アンケートの調査結果や国の基本方針等を勘案し、町民の方々からさまざまなご意見を伺い、準備を進めています」
--今年力を入れるまちづくりは。
「倉見のまちづくりと寒川神社周辺のにぎわい交流創出ゾーンの具体化に向けて作業を進めていきたいと思っています。特に倉見ですが、新幹線新駅の設置に向けて、関係機関との議論を進めてまいります。町では公共施設再編計画も進めていますから、否応なしに財源は必要になってきますし、厳しい選択をしなければならないこともあるかもしれません。町としてどこまでできるかしっかり精査し、関係機関との連携をさらに強化しながら具体的な取り組みを進めていきます」
--ありがとうございました。
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