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平塚・大磯・二宮・中井 文化

公開日:2017.03.02

偏見のない社会にむけ奮闘中
自閉症の子持つ有志の母

  • ワークショップで披露する寸劇で使う小道具を持つ(左から)菅沼さん、堀さん、雨宮さん

 自閉症の子を持つ母が障害への正しい理解を広めようと活動する「れいんまん・広め隊」が今年で12年目を迎えた。同会の名称は、主人公の弟と自閉症の兄との再会を描いた映画「レインマン」(1988年公開/米国)に由来。「平塚地区自閉症児・者親の会」の有志が07年4月に立ち上げた。社会の偏見や無理解と対峙する当事者たちの日々を追った。



 日本自閉症協会「メディア・ガイド」によると、自閉症は先天的な脳の障害でおよそ100人に1人、男女比は4対1の割合でみられるという。代表的な特徴には、意思を伝えることを苦手とするコミュニケーション障害、こだわりが強く行動・興味が特定のものに限られる行動の障害、場にそぐわない言葉を使う社会性の障害などが挙げられる。



 一方、興味のある分野について卓越した記憶力を発揮するといったケースもある。



 創設メンバーの一人で、代表を務める堀由美子さん(46)は26歳で第一子を出産。2歳を過ぎても言葉を発することなく、おむつも取れない。育てにくさも感じるようになり、3歳を過ぎたころ病院へ。結果は自閉症だった。



 時間の経過とともに周囲の子供から離されていく息子の成長。入園や就学の話にわくママ友たちからも次第と距離が生まれていった。堀さんは「孤独と将来への悲壮感にさいなまれた」と回顧する。



 おととし入会した菅沼恭子さん(50)の次男は、現在小学5年生。幼稚園の時に集団行動に馴染めず、後に自閉スペクトラム症が原因と判明。「親のしつけが甘いからでは」という周囲の心無い言葉が、今も胸を締め付ける。



手作りの寸劇交え正しい理解広める

 こうした社会の現状を見つめ直し、正しい理解を広めようと自閉症の子を持つ母たちで立ち上げたのが同会。これまで特別支援学級の教員や社会福祉協議会、民生委員などから依頼を受け、市内外でワークショップを開いてきた。



 関心の薄い人にも理解を深めてもらおうと、寸劇を交える点が特徴。「カビンちゃん」と名付けた人形で自閉症の症状である感覚過敏による生活のしづらさを伝えたり、イラストを用いて聴覚障害を分かりやすく解説するなどしている。「正直偏見はあったが、見方が変わった」といった参加者からの感想が励みになっている。



 ワークショップは無償で引き受けるため、創設メンバーの雨宮恵子さん(52)は「道具はすべて手作り。準備には2カ月かかります」と明かす。



 「干支を一周するまで続けられて良かった。今後も自閉症への理解を呼びかけたい」と堀さん。現在メンバーを募集中といい「同じ境遇のお母さんたちと一緒に前を向いていければ」と話している。



 同会に関する問い合わせは雨宮さん【携帯電話】0463・36・7105。

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