神奈川県平塚市に本社を構える運送会社、D.S.LINE有限会社は、地域社会の食を支える重要な役割を担っている。同社は、グループ会社のドリームサポートと共に、迅速かつ誠実な対応をモットーに、配送業務から軽作業まで幅広く事業を展開しているのが特徴だ 。

　特に強みとするのが、米穀類と飼料の配送だ。県内外の販売店、病院、学校などへ、毎日の食卓に欠かせない米を運んでいる。同社の代表取締役である下澤勇一氏は、「日々の生活で皆さんが食べるお米を、安全に責任をもって届けることが使命です」と語っている。全国から集められた米を平塚市内の倉庫で保管し、関東を中心に全国各地へ1日あたり約500トンもの量を運搬している。また、畜産農家への飼料配送も請け負っており、米穀類とあわせて、食を支える物流のプロフェッショナルだ。

　米の配送には特別な配慮が必要だ。下澤氏は、「お米は繊細で匂いを吸っちゃうから、ほかの物と絶対一緒にしないんです」と、そのこだわりを明かす。この徹底した品質管理が、食の安心・安全を支えている。

多岐にわたる事業内容と保有車両

　D.S.LINEの事業は、米穀類や飼料の配送に留まらない。緊急配送、チャーター便、定期便、企業間のメール便や機密書類の運搬など、多岐にわたるサービスを展開し、顧客の多様なニーズに対応している 。

　同社は、軽貨物から一般貨物まで柔軟に対応できるのが大きな強みだ。保有車両も豊富で、大型トラックから2.0t以下の小型車両まで揃っており、荷主の要望に最大限応えることをモットーとしている。この豊富な車両ラインナップにより、迅速かつ柔軟な高品質の配送サービスを提供している 。

人財育成と今後の展望

　同社の配送を支えるのは、グループ会社であるドリームサポートを含めた約60名のドライバーや構内作業員たちだ。30代前半や40代の若手を中心に、運転歴30年以上のベテランまで、幅広い世代が活躍している。

　従業員が働きやすい環境作りにも力を入れており、今夏にはユニフォームを新調した。さらに、免許や資格の取得支援も積極的に行い、ドライバーのスキルアップをサポートしている。

　D.S.LINEは、2016年に下澤代表が前身の会社を引き継ぎ、今年11月10日には創立50周年を迎える。創立時から学校給食のための飼料配送を軸に、農協に密接した会社として歩んできた。現在でもその根本は変わらず、地域の住民、商店、農家を大切にする姿勢を貫いている。