平塚・大磯・二宮・中井 文化
公開日:2026.11.07
二宮町 写真家の目線で魅力一皿に 町内在住 山本まりこさん
目で、舌で「二宮の魅力」を発信している写真家がいる。町内在住の山本まりこさんは、風の通りを感じるような心地よい空気をとらえた「エアリーフォト」を提唱し、カメラ女子ブームをけん引してきたほか、町内で「月3日しか開かない」カレー店を営み、二宮産にこだわった食材で、二宮町の海や菜の花、自然を伝える一皿を提供している。
2016年に、同じく写真家である夫の地元・二宮町に移住してきたまりこさん。「移住を決める前、二宮町と言われてもまだピンときていなかった頃、吾妻山にカメラを持って登ってみたんです。そうしたら、一面の菜の花が待ち受けていて、ものすごく惹きつけられ、いいところだと思えた」と振り返る。
まりこさんの菜の花の写真は、二宮町のPRトラックにも採用され、全国を走行中。「こんなにきれいな場所があるんだとたくさんの人の目に留まればうれしい」
バックパッカー旅へ
学生時代、アメリカンフットボール部のマネージャーとして選手を撮影したことをきっかけに、カメラに夢中に。被写体は人物に留まらず、アルバイトでお金を貯めてはタイや韓国を旅して、シャッターを切った。
社会人になっても熱は冷めず、写真を仕事にしたいという思いを抱きながら、「お昼休みには『深夜特急』を読んでいた」とまりこさん。3年間会社に勤めた後、カメラ片手にバックパッカーとして日本を飛び出し、中国やタイ、インドなどを撮影して回った。
転機はいつも菜の花
フリーのカメラマンとしてキャリアをスタートさせる中、「自分の表現を確立していきたい」と作品を見返すと、ふと目に留まったのが、地元埼玉の菜の花畑の中で撮影した両親の写真だった。「自分でもとても気に入っていた写真で、この作品にタイトルをつけるとしたらなんて表現するだろうと考えて、『エアリーフォト』と名付けました」。風の通る心地よさや空気の揺らぎなどを感じるやわらかな写真は、カメラ女子ブームと共に話題となり、雑誌やテレビ番組でも紹介されるようになった。
スパイスのとりこに
旅を繰り返す中で、スリランカやインド・ジャイプールで出会ったのが、スパイスカレーだ。自分でも作り方を学びたいと、インド・スパイス料理研究家の教室に10年以上通い、スパイスカレーの魅力のとりこになった。コロナ禍を経て、人々が集える場所が欲しいと23年にオープンさせたのが「PEANUTSuu(ピーナッツぅ)」。二宮の特産品・落花生をふんだんに使い、見た目にも写真を撮りたくなるような一皿を提供する。
「スパイスの調合など、仕込みに3日ほどかかっています。最初は主宰する写真教室の生徒さんばかりだったお客さんも、今では地元の常連さんがほとんど」と笑顔を見せ、これからも二宮の魅力を、ファインダーとスパイスを通して届け続ける。店舗の詳細はInstagram。
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