400余年の歴史を持ち、国の重要無形民俗文化財にも指定されている「大磯の左義長」のメイン行事が、1月12日(日)に北浜海岸で開かれる。
左義長は、北浜海岸沿いの下町9地区で小正月に行われてきた道祖神の火祭り。そのフィナーレを飾る「セエトバレエ」は、竹や藁に正月飾りなどをくくり付けた高さ7〜8メートルの「サイト」9基に恵方から一斉に点火して、1年の家内安全や無病息災をセエノカミサン(道祖神)に祈る。火の粉を舞い上げ、サイトが夜空を焦がすように燃え盛る光景を一目見ようと、毎年多くの人で賑わいを見せる。また「サイトの炎であぶった団子を食べると1年間風邪をひかない」という言い伝えにちなみ、多くの参加者が先端に団子をくくり付けた竹竿を持ち寄り炎へと竿を伸ばす。
サイトへの点火は午後6時30分を予定。炎が先端に達するとサイトを恵方の方角に倒す。続いて疫病神を封じ込めた「仮宮」を、ふんどし姿の青年たちが海と陸から綱で引き合って豊漁を祈念する「ヤンナゴッコ」が勇壮に行われる。
次世代へ継承
江戸時代から受け継がれてきた左義長だが、近年は資金難や担い手不足などの問題に直面している。地元ではオリジナル清酒の販売や、500円以上の寄付者に「左義長木札」を進呈するなどして開催費に充てている。大磯左義長保存会の芦川博昭会長は「子どもたちの健やかな成長を願い親から子、子から孫へと引き継がれてきた大磯の伝統行事。多くの方にご参加・ご覧いただければ」と話す。なお今回から環境に配慮して、正月飾りなどはプラスチックや金属類を外してから持ち込むよう、協力を呼びかけている。問い合わせは大磯町観光協会【電話】0463・61・3300。
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