小田原・箱根・湯河原・真鶴版
公開:2016年7月23日
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新暦の送り盆にあたる7月16日、先祖の霊を送り出す儀式「精霊流し」が御幸の浜海岸であった。
お盆の期間に仏前に供えた物を海へ流す風習。ごみ問題などから近年では砂浜で焚き上げて供養するようになったが、海岸には朝早くから参列者の姿が途絶えなかった。毎年訪れるという市内栄町の村山節子さん(73)は、「普段は慌ただしく過ごしているけれど、お盆には『あんなこと話していたなあ』と亡くなった両親や夫を思い出す。精霊流しが終われば気持ちがさっぱりして、また年末まで頑張ろうと思えるんです」と、表情は清々しそうだった。
ボランティアとして運営にあたる24区自治会の青年会「代栄会」の久保田正利会長(52)は、「昨年は台風で焚き上げできなかったけれど、それでも供え物を預けて安心して帰っていく人たちがいた。そんな姿を見たら、やっぱり続けていかないとね」と話した。