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移動図書館 活動終了を惜しむ多くの声 デスク・レポート

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掲載号:2019年4月5日号

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 ▼1968年に秦野市内の巡回を開始した自動車文庫「移動図書館」が3月末で50年の活動を終えた。一部の市議会議員から存続を求める議提議案が3月議会に提出されたが賛成少数で否決された。市は廃止の理由に燃料の調達を挙げる。3月まで運用された6代目移動図書館「たんざわ号」は天然ガスを燃料にしており、市内の天然ガスステーションが9月で閉鎖されるためだ。閉鎖後は、一番近い所でも厚木市と小田原市になるため運用が非効率だと指摘する。加えて近年の移動図書館の利用率の低下もあり、選択と集中による事業の精査を進めた結果、公民館図書室や駅前連絡所サービスの向上に努めた上で廃止を決定したと説明するが、突然の廃止に利用者からは存続を望む強い声が出ている。

 ▼移動図書館の貸し出しのピークは78年度で年間約64000冊。その後、85年に現在の図書館が開館すると利用者は減少した。とはいえ、2015年度から17年度までのデータでは、約5千人が利用し1万7千冊を超える貸出実績で推移していた。移動図書館は、図書館から離れた地域の住民や来館が困難な人のために、地域に出向いて本の貸出しを行うサービスとして社会的な役割を担う。移動図書館を「生きる楽しみ」にしているという高齢者等、終了を惜しむ声は多い。移動図書館は、単に本の貸し借りの場ではなく、巡回地が地域のコミュニケーションの場になる役割も担っていた。数字には表れない、本を通じた地域の人との交流という重要な一面があり、費用対効果で割り切れない大きな役割を果たしていた。

 ▼たんざわ号は、「自動車文庫車両と児童館などの図書整備に活用してほしい」と05年、市民の寄付によって導入された6代目の移動図書館だ。十余年の時を経て、その想いを今一度思い返す必要があったのではないか。これまでの50年という本市での移動図書館の歴史と文化をこれで終わりにしてよいのだろうか。

 ▼市は、駅前連絡所や公民館の利用、まとまった数を長期間借りられる団体貸し出しの利用を代替えとして周知している。しかし、地域によっては駅や公民館までの距離が遠く、行けない人もいる。存続には老朽化に伴う修理や整備、車検等に多額な費用を必要とするのも事実だ。それでも天然ガスステーションの閉鎖まで約半年あった。その間、市民力を生かした新たな活用方法を模索する時間は残されていたと言えないか。現在車両は市が保管しており、市民による運営の継続に向けた動きもある。こうした状況だからこそ、市は柔軟な姿勢で市民と協力し、課題を解決していくことが重要ではないか。

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