魅力あるまちづくりを 岡田区長、今年の展望を語る
本紙は年頭にあたり、神奈川区の昨年の取り組みと今年の展望について、岡田優子区長に取材を行った。岡田区長は、東日本大震災に直面した昨年を振り返ると共に、子育て支援の現状などについて語った。
(聞き手/本紙編集長 藤原裕志)
――昨年の神奈川区政を振り返り、どんな一年だったか教えてください。
「昨年は、震災、台風と自然災害の怖さを再認識した年でした。甚大な被害を受けられた被災地の皆様にとって、新年が希望の年になりますことを心からお祈りいたします。明日は我が身です。神奈川区の震災対策は大丈夫だろうか。改めて、備えの大切さを痛感しました。一方、震災を機に、区民の皆様のやさしさ、地域の大きな底力も実感しました。自治会町内会からお寄せいただいた義援金は2800万円を超えました。区役所の職員も要請に応じて被災地へ出向きましたが、区民の皆様もそれぞれのネットワークで、支援物資を現地に届ける活動、漁港の復旧作業に従事するなど、様々な活動をされました。それぞれの工夫でエールを送り、現在も被災地支援や交流が続いています。
昨年は待ちに待った施設が開設した年でもありました。4月には高島山トンネルがオープンし、平成 17年から整備してきた全長1・4Kmの『東横フラワー緑道』が完成しました。公園愛護会の皆様、いつも花壇の手入れ等ありがとうございます。また、11月には区内で7館目となる六角橋地域ケアプラザがオープンしました。地元の方のご協力によって、土地建物賃借という市で初めての方式で整備できました。地域福祉保健の活動拠点として、地域の方々に愛され、ハートフルな地域事業が展開されることを期待しています」
――24年度の重点事業について教えてください。
「横浜市は、平成24年、改めて、震災への備えを推進します。津波対策などは先行して行い、神奈川区も沿岸部の対策が始まります。区としては、身近な防災対策から見直し、被害を最小限にとどめるための備えを推進します。
子育て支援も重点です。平成24年度は、横浜市が待機児童解消を目指す最終年度です。入江消防所跡地と六角橋二丁目の保育所が、4月の開所にはなんとか間に合いそうですが、待機児童解消には難しい状況です。平川町のエコライフかながわも後利用について議論されてきましたが、保育所として整備することになりました。もちろん、保育所以外の環境で成長している子どもたちと保護者のサポートも重要です。地域の方々のご支援で成り立つ親子のたまり場『すくすくかめっ子』は10年が経過し、更に発展し続けています。子育て支援は、未来への大事な投資です。『育みハミング♪かながわく』区民の皆様が名付けたキャッチフレーズを大切にして取り組みます。
子どもたちの成長の過程で、大人たちがイキイキと生活しているところを感じることが大切です。活気あふれる商店街、ご高齢の方の笑顔。商店街振興や生涯にわたる健康づくりにも区役所の力を役立てたいと考えています」
――新春にあたっての区民へのメッセージをお願いします。
「区政を担って3年になります。私たちの生活の場には、行政だけでは解決できない課題がたくさんあります。地域で活動する皆様が情報を交換し協議して、区役所との協働や区役所が力を発揮できるところをご提案いただくことが、とても大事だと強く思うようになりました。
今年は、そのための機会づくりや仕組みを考えていきます。神奈川区に縁のある皆様に『横浜が好き、中でも神奈川区が一番』と言っていただけるような、そういう神奈川区でありたい。そのためにも、ぜひ、力を合わせて、魅力ある神奈川区まちづくりに取り組みましょう。今年もよろしくお願いします」
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