第46代綾瀬市議会議長に就任した 出口 けい子さん 深谷南在住 63歳
気さくな相談相手のように
○…いつものように緊張感の漂う議会だが、今回はひときわ緊張していた。歴代初の女性議長誕生の瞬間。「大げさかもしれないけれど、就任が決まった2013年5月16日と17日で生活はガラリと変わりました」。重責からか、2日で2キロ痩せたが「私にはちょうどいい位」と笑い飛ばした。プレッシャーをも跳ね返す元気な笑顔で、議会に新しい風を送る。
○…綾瀬生まれ、綾瀬育ち。街並みは刻々と姿を変えてきたが、緑豊かな街並みが昔も今も大好き。所属する党から「やってみないか」と声をかけられたことがきっかけで議員に立候補したのが14年前。「普通の主婦」から転身し、たくさんの場所へ足を運び、人と話し、学び、身近な声を行政へと繋いできた。天真爛漫でなんでも話せるフランクさが持ち味。取材中も多くの人が声をかけていった。「私を議員にしてくれた皆様に感謝して役目を果たさなくちゃ」。謙虚にいることは自分に決めたルール。
○…中学から社会人までソフトボールに打ち込んだ「体育会系」。中学時代は県で優勝、高校時代は県ベスト3の強豪でキャプテンも務めた。人の意見を集め、言いたいことは言う、さっぱりとした性格は女子高の後輩から手紙をもらうほど。「困難を乗り越えた分、やればできる」。精神力や体力など、今もスポーツマンの顔が時折のぞく。
○…7年ほど前、ある小学生の母親から、アレルギーによるショック症状が出た際の緊急注射「エピペン」を、法律上、本人か家族しか打つことができないことを相談された。「学校で症状が出れば、本人しか打てない。教員が打てるようにできないか」。県内の母の会と繋がり、情報を集め、ついに厚労省へ乗り込んだ。「綾瀬の1人のお母さんの声をきっかけに、法律だって変えられた」。やればできる。注目される「初の女性議長」も、持ち前の明るさと強さで「やりぬきます」。笑顔いっぱいに決意を話した。