鎌倉で初開催となる一箱古本市「ブックカーニバルinカマクラ」が6月10日(日)、由比ガ浜公会堂で行われる。物語や装丁のデザインなど本の多様な楽しみ方を共有することで、参加者同士が交流を深めることが目的だ。同実行委員会(荘田賢介代表)主催で、市教育委員会が後援。午前10時から午後4時30分までで、入場無料。
一箱古本市は、東京都文京区と台東区にまたがる不忍通り付近で「不忍ブックストリートの一箱古本市」として2005年から始まった市民参加型のイベント。出店者が段ボール箱に売りたい本や雑貨などを詰め、協力店の軒先で販売を行う仕組み。この取り組みが評判となり、近年青森県や福岡県など全国各地に広まっている。地域ごとにその開催方法は様々で、鎌倉では屋内でテーブルの上に本を並べて販売する方法を採用した。
公会堂2階に長テーブルを並べ、90cm幅にブースを区切り20組が出店する。ホームページや口コミで参加募集を行い、すでに出店は定員に達している。
1階では子どもコーナーとしてボランティアによる読み聞かせ会を予定。午後4時には2階で「大人の読み聞かせ会」と題し、鎌倉を拠点に活動する紅月劇団団員による夏目漱石「夢十夜」の朗読会を企画している。
人と本の交流の場
今回のイベントを企画した荘田さんは、市内大町で古書店ブックスモブロを営んでいる。数年前より不忍ブックストリートの一箱古本市に一般参加しており、昨年初めて葉山町で開催された同様の古本市に出店した。荘田さんは「出店者同士の交流が盛んだった。この楽しさを鎌倉でも広めたいと思った」ときっかけを話す。
イベント名に使用されている「カーニバル」は1934年に鎌倉ペンクラブが初開催した一大イベント「鎌倉カーニバル」に由来する。かねてより多くの文士たちが居を構え、小説の舞台として取り上げられてきた鎌倉らしい、文学イベントとしての発展を目指している。
荘田さんは「一箱古本市は本が好きな人同士が交流できるのが一番の魅力。ぜひ多くの人に立ち寄って欲しい」とし、「2回目以降も開催していきたい」と話している。問【電話】0467・67・8444ブックスモブロまで。
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