街づくりを推進する民間団体「あしがらDPN」の代表 笠井 進さん 横浜市青葉区在住 47歳
市民活動を根付かせたい
○…3年前の夏、気が合う仲間が集まったときに自然とまちづくりの話が出た。県西部に注目が集まっていた合併構想が終息した頃だった。「縦割りではない経済圏、広域的な足柄平野のくくりで何か出来ないかと思ったんです」。翌年発足させた会の名前はDPN。Discover Precious Natureの略だ。数人で始めた会は、西湘地域の若手経営者や会社員、主婦など100人を超えるまでになった。南足柄市の市民活動団体に登録。このほど、市制40周年を記念し準備が進められている市民活動フェスの副実行委員長にも就任した。
○…南足柄市育ち。岡本小、中学校から西湘高校へ。スポーツマンで中学時代は野球部などで汗を流した。塚原で不動産会社(有)創進を設立したのは十数年前。県内の業界ではいち早くパソコンを活用するなど、その行動力、実行力は抜群だ。キャノン電子・酒巻社長の著書を読み、椅子を社内からなくして効率化を図った取り組みには、市内外から視察があるという。生活保護者や母子家庭、外国の人などの住居選びにも力を入れており、仕事を通じ「住みたくなるまちにしたい」という想いがだんだん強くなったと話す。
○…「市民活動を地域に根付かせていきたい」と熱く語る。「これからの時代、行政を支える主軸になっていくのは市民団体だと思う」。既存の自治会などの団体とともに活動していきたいと意欲を持つ。「個人的には箱根町が周辺を含み広域的な市になるのもありだと思うよ」。その発想は柔軟で、氏の周りにはいつもまちづくり談義が絶えない。「街づくりは人づくりから。人づくりはコミュニケーションから始まるものだと思う」。会話が広がるきっかけにしたいとハイキング、座禅体験、フリマ等も会で主催している。横浜に居を構え、電車で通勤する。大学生と高校生の3人の父親。休日は夫人と歌舞伎などを楽しむ愛妻家でもある。