区内のものづくり企業を連載で紹介する。
第4回は、加藤電機株式会社(十日市場町826の10)の加藤徹也社長に話を聞いた。
1957年に設立された同社はヒンジに特化した専門メーカーだ。「ヒンジは蝶番のこと。コピー機やパソコン、携帯電話など、手を離したところでピタッと止るのは、ヒンジという部品によって実現した機能。多くの製品の大切な一部を担っている」と加藤社長。
同社は、1989年に“新生加藤”を宣言。工場を持たない製造業を目指すことを掲げ始動した。製造を海外の協力工場に委託することで、開発、設計、品質管理などに集中できる体制となった。「生産の効率化にもつながり、大量生産も可能となった」と振り返った。
「何事もやればできる」。そのように加藤社長が社員へ伝えるように同社には、変化を恐れずに、チャレンジし続ける風土が根付く。「その結果、他社が真似できない多くの特許取得にもつながっている。携帯電話だけを見ても、平成の30年間で形は大きく変化した。その結果、求められる部品も変化する。アンテナを立て、大きな時代の変化を見据えていきたい」と加藤社長は話した。
現在は、OA機器のヒンジがメインだが、車や建築関係などの他分野への展開強化も視野に入れている。また、今後販売される画面を折り畳むことができるスマートフォンに使用可能なヒンジ開発にも取り組んでいる。「難しい技術だが、形になりつつある」と大きな自信をのぞかせた。
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