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公開日:2026.06.18
大雨に備える港北の防災 避難指示の基準が変更に
今年6月3日、関東地方に接近した台風6号は各地に記録的な大雨をもたらし、改めて出水期の災害リスクを浮き彫りにした。港北区内でも土砂災害などの危険性が高い地域があり、適切な避難判断が命を左右する。今取るべき備えを区の担当者に聞いた。
港北区は、鶴見川沿いの低地における洪水リスクと、大倉山や日吉などの丘陵地における土砂災害リスクという二面性を併せ持つ地域だ。区内には過去の調査に基づき、大曽根台や鳥山町の一部に、特に土砂崩れが起きやすい急斜面に近接した「即時避難指示対象区域」が設定されている。総務課防災・危機管理推進担当係長の宮内研介さんは「こうした場所では、大雨によって地盤が急激に緩み、短時間で土砂災害が発生する恐れがあり、発生すると周囲の住宅にも大きな被害が及ぶ危険性がある」と警鐘を鳴らす。
避難指示の基準が変更に
これまでは土砂災害警戒情報の発表を基準に避難指示を出していたが、横浜市では今年5月29日から新たな防災気象情報の運用を開始した。現在は「レベル4土砂災害危険警報」の発表や、気象庁の危険度分布「キキクル」での危険度の高まりを確認した段階で、速やかに避難指示を発令する運用へと変更している。先日の台風6号でも新たな情報が運用されており、「災害が発生してからではなく、発生の直前段階で避難を完了していただくことが目的」と宮内係長は意図を説明する。
土砂災害の危険がある場合の避難は、安全な場所へ移動する「立ち退き避難」が原則だ。宮内係長は「レベル4が発表された際には速やかに避難開始を。避難に時間を要する高齢の方や障害のある方、小さなお子さんがいるご家庭などは、レベル3高齢者等避難の段階から早めに行動を開始することが重要」と呼び掛ける。
一方で、一律に避難所へ向かうことだけが選択肢ではない。自宅の安全が確保されている場合は、プライバシーの確保や感染症リスク軽減の観点から、住み慣れた環境にとどまる「在宅避難」も有効だ。在宅避難には日頃の備えが必須となり、食料や飲料水、携帯トイレなどは最低3日分、可能であれば1週間分の備蓄が推奨されている。特に断水時にはトイレの問題が深刻になるため、携帯トイレの備えは非常に重要だという。さらに、家具の転倒防止などで自宅を安全な状態に保つ備えも欠かせない。
区民の多様なニーズへの対応も進む。ペット同行避難については、避難所内で人の生活空間と分けた飼育管理を原則として受け入れ態勢を整えている。宮内係長は「飼い主の皆さまには、ペットの一時預け先の確保や、5日分以上のフード・水などの備蓄など、日頃からの備えをお願いしている」と話す。また、避難に支援が必要な人向けには、緊急情報を電話で一斉通知する「緊急時情報伝達システム」を導入しており、区役所窓口などで事前登録を受け付けている。
5段階の警戒レベルに関心を持ち、アプリ等で最新の情報をこまめに確認することが、早期の避難行動につながる。台風が襲来したこの時期、宮内係長は「区民の皆さまにまずお願いしたいのは、自分の家のリスクを知ること。ハザードマップでリスクを確認し、どこへ、どのタイミングで避難するかをご家族で具体的に話し合っていただきたい」と強く訴える。
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